現金が使えない完全キャッシュレス店舗GATHERING TABLE PANTRYの支払い方法まとめ

次世代の店舗運営を研究開発する実験店としてオープン

クレジットカードや電子マネーの便利さに慣れてくると、すべての支払いがキャッシュレスになってほしいと感じるようになってきます。実はそれは店舗の側も同じで、すべてのお客さんがキャッシュレスの支払いになると、おつりのミスがなくなったり、閉店時のレジ精算の手間などが大幅に省力化できたりといったメリットがあります。

そこで、ロイヤルホストなどを擁するロイヤルグループのロイヤルホールディングスが2017年11月6日にオープンさせたのが、現金の使えない完全キャッシュレス店舗「GATHERING TABLE PANTRY 馬喰町店」です。

この店舗は、生産性向上と働き方改革を目的に、次世代の店舗運営を研究開発する実験店として企画されたもので、「IT活用による店長業務の効率化」「キッチンオペレーション改革による調理工程短縮と料理の質の両立」「設備のコンパクト化による小規模・低投資型店舗の展開」の3つの取り組みをその柱としています。

完全キャッシュレスはその取り組みの一環で、これにより店長の負担が軽減されるほか、人手をかけない店舗運営、シニア世代のアルバイト起用などが可能になるといいます。つまり、単に奇をてらって完全キャッシュレスにするわけではないのです。

また、増加を続ける訪日観光客の傾向として、現金のみの店舗よりも、キャッシュレス対応店舗のほうが支払い額が1.5倍ほど高いというデータもあり、多くの店舗にとってキャッシュレス化は今後のテーマとなっています。

以上のことから、このGATHERING TABLE PANTRYは、いろいろな意味で「これから」を見据えた店舗であるといえそうです。

《店舗基本情報》

店名 GATHERING TABLE PANTRY 馬喰町店
住所 東京都中央区日本橋馬喰町1-5-4 中庄ビル1F
電話番号 03-3527-3503
営業時間 平日 11:30〜22:30(L.O.22:00)
土日祝 12:00〜21:30(L.O.21:00)
定休日 不定休

テーブルごとにコンセント、フリーWi-Fiも

GATHERING TABLE PANTRY 馬喰町店のある馬喰横山は古くから問屋街として知られ、ビジネス街としてビルの立ち並ぶ街並みになってからも、地元住民の住む住宅街としての一面を保っています。実験店としてこのロケーションが選ばれたのは、ビジネスのお客さんと地元のお客さんの両方の来店が見込めることもあるようです。

オープン当初は1シフト8時間のみでスタッフを回すことを考え、あえてランチタイムを外した平日15:00〜22:30、土日祭日13:00〜21:30という営業時間でしたが、現在は平日 11:30〜22:30、土日祝 12:00〜21:30となっています。

店舗入り口には「キャッシュレスチャレンジのご案内」という看板が掲示され、「×現金 ◎クレジットカード ◎電子マネー」とあります。現金しか持たないお客さんがうっかり入店しないよう、現金では支払えませんということが、ここではっきり示されているわけです。

店内はグレーやシルバーを基調としたシックな雰囲気です。店内中央にある大きなテーブルのカウンター席がメインとなり、ほかにテーブル席もいくつかあります。テーブルには席ごとにコンセントがあり、フリーのWi-Fiも利用できます。

店舗ウェブサイトには、「ここは、一人でも気軽に来られて、家族とのひととき、ミーティングがてらの食事や軽く呑みに、そして買い物にとその街で暮らす人々にとってのファシリティとして、気軽に集える場所でありたいという思いから始まりました」とありますが、まさにそういう雰囲気のスペースです。

支払いはクレジットカードか電子マネーで

着席するとタブレット端末を渡され、オーダーはすべてこれで行ないます。タブレットの画面には最初に、現金払いはできないことを説明する文章が表示され、それに同意するとメニュー画面へ。

メニューはドリンクやフードなどの項目に分かれており、「タコのバジルソース」「スライスパルミジャーノレッジャーノ」「パテ・ド・カンパーニュ」「牛すじのビール煮込み」「ペンネのゴルゴンゾーラソース」「PANTRYの煮込みハンバーグ」など、バルによく見られるようなラインナップとなっています。ボトルワインは複数の銘柄から選べるようです。

なお、タブレットからは全メニューの栄養成分・アレルギー情報一覧を見ることもできるので、アレルギーのある方も安心です。

オーダーボタンを押すと、スタッフが身に着けているアップルウォッチに通知されて調理開始。キッチンには直火を使う器具はなく、特殊なオーブンによって調理されるため厨房スタッフも最小限に抑えられるそうです。ここもまた実験店ならではの特徴です。

会計時には、テーブルについたままタブレットの「会計」をタップするとスタッフが来てくれて、スタッフ専用のスマホで金額を確認後、そこに連携された楽天ペイ端末により、クレジットカードか電子マネーによる決済を行います。電子マネーなら端末にタッチ、クレジットカードなら端末にカードを挿入後、暗証番号を入力します。

使えるクレジットカードは、VISA、マスターカード、JCBなどの国際ブランドがついたカードのほか、アメックス、ダイナースクラブ、ディスカバーとなっています。ほとんどのクレジットカードが使えると考えていいでしょう。

また、使える電子マネーは、楽天Edy、QUICPay、iD、nanaco、Suicaなどの交通系電子マネーとなります。こちらは、WAON以外のほとんどの電子マネーが使えるという印象です。

なお、ペイメントサービスとして、Google Pay(旧Android Pay)、Apple Pay、楽天ペイ、d払い、LINE Payも利用可能なので、たとえば、Apple Payに登録したSuicaを使ってiPhoneで支払うといったこともできます。ただし、QRコードを用いた楽天ペイ支払いなどはできません。

支払いで特徴的なのは割り勘が可能ということ。たとえば、各自がそれぞれ自分の注文したものを支払う場合、Aさんは自分のSuicaで支払い、Bさんは自分のアメックスで支払う……といったことができます。もしくは人数分で均等に割り勘することもできるので、現金での割り勘よりもはるかに便利な印象です。

支払い時、レシートや領収書は紙で発行されますが、それ以外はペーパーレスとなっているので、これも店舗としては画期的な試みといえるでしょう。

ちなみに、入り口そばにはお土産用の食品の入ったショーケースがあり、店舗で使われている料理の冷凍食品や、オイル、ドレッシングなどを購入できます。店舗名が「PANTRY(配膳室)」となっている由来はここにあるのでしょう。

店舗ウェブサイトにも、「私達は『料理長が手鍋でつくる、あたたかな味』をモットーに50年以上培ってきた“セントラルキッチン”の技術や経験を最大限に活用し、この時代だからこそ可能なシェフ手作りの味を食卓へも届けたいと願っています。そんな街のパントリーとして我々(セントラルキッチン)と皆様(食卓)とをつなぐ架け橋になれたら光栄です」と記されています。

これもまた、新しい試みだといえそうです。

「Bitcoin に対応してもらえないか?」との声も

ロイヤルホールディングスが経済産業省の研究会に提出したレポートでは、決済に楽天ペイを採用した理由として、「電子マネーなど幅広い決済に対応していること」「初期費用が不要であること」などを挙げています。

また、お客さんからの意見や感想として、「小銭を出さずにスムーズに会計できるのが便利」「交通系カードで決済することが増えているので現金をおろさなくなった」「レジに並ばなくていいのがよい」「割り勘もできるのでストレスがない」「Bitcoin に対応してもらえないか?」「LINE Pay は使えないのか?」といった声があったそうです。

現在はLINE Payが使えることから、このレポートの提出後に対応したということでしょう。また、「キャッシュレスなのであれば自分で決済をしたい」という声もあるようで、今後、セルフ決済の方法も検討していくそうです。

さらに、現在の課題として、「売り上げに占める決済手数料の割合が高い」「キャッシュレスを表す共通アイコンがあると消費者に伝えやすい」「インバウンド(訪日観光客)対応のための取り扱いブランド拡充や告知ツールの準備が必要である」「銀行系デビットカードの対応ができない」「停電やネット環境に不具合が発生した場合などの対応が難しい」「電子マネーの返金ができない」などが挙げられています。

たしかに、今後、キャッシュレス社会が一般化していくにあたり、いずれも解決すべき重要な問題です。このGATHERING TABLE PANTRYによる完全キャッシュレス店舗の実験は、キャッシュレスの便利さを実現する上で、たくさんの解決すべき課題があることを教えてくれたといえるでしょう。

これからのキャッシュレス社会の先取り体験も兼ね、GATHERING TABLE PANTRYを一度体験してみてはいかがでしょうか。

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