カードロ0ンとキャッシングの違いは?

世の中には、「カードローン」「キャッシング」というサービスがあります。

どちらもお金を借りられるサービスですが、全く同じサービスならわざわざ名前を分ける必要はありません。

そう、カードローンとキャッシングは似たようで違うサービスなのです

そこで本記事では、カードローンとキャッシングの違いについて解説します。

カードローンとキャッシングのどっちが合っているのかも理解できるので、お金を借りようと考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

カードローンとキャッシングの意味

冒頭で、カードローンとキャッシングは違うサービスだとお伝えしました。

この2つの違いを解説するには、まず用語の意味を理解しなければなりません。

キャッシングとはお金を借りるサービスの総称を意味する

キャッシングとは、現金を借りられるサービスの総称を意味しています

そして、キャッシングの種類は大きく以下の2つです。

  • カードローン
  • クレジットカード付帯のキャッシング

カードローンとクレジットカード付帯のキャッシングは異なるサービスではあるものの、両方ともお金を借りられる「キャッシング」です。

現在「キャッシング」という言葉は、カードローンも含めた総称で使われるケースと、クレジットカード付帯のキャッシングという意味で使われるケースの2つがあります。

本記事では、「キャッシング=クレジットカード付帯のキャッシング」という意味で解説していきます。

カードローンの特徴

カードローンとは、現金の借入に特化したキャッシングサービスです。

サービスを提供している会社と契約して、審査に通れば利用限度額内での借り入れができるようになります。

利用限度額の範囲内であれば、何度でも借入と返済を繰り返せるので、必要な時に必要なお金だけ借り入れられるのが、カードローンの特徴というわけです。

クレジット付帯のキャッシングの特徴

クレジットカード付帯のキャッシングとは、その名の通りクレジットカードに付帯したお金を借りられるサービスです。

カード会社と契約する際にキャッシング機能を付帯して、利用可能な枠内で現金を借りられます。

利用限度額は申込時に自分で決めて、その限度額でも問題ないとカード会社が判断したら利用できます。

カードローンとキャッシングって何が違う?

カードローンとキャッシングが違うサービスだと分かったところで、続いては2つのサービスの細かい違いについて解説します。

金利の違い

まずは、有名な会社の金利を比較していきましょう。

【カードローン】

アコム アイフル プロミス 三菱UFJ銀行 三井住友銀行
3.0~18.0% 3.0~18.0% 4.5~17.8% 1.8~14.6% 1.5~14.5%

【キャッシング】

楽天カード イオンカード JCBカード オリコカード セゾンカード
18.0% 7.8~18.0% 15.0~18.0% 15.0~18.0% 12.0~18.0%

カードローンには消費者金融系と銀行系の2つの種類があり、消費者金融系の最大金利は年18.0%・銀行系は年14%台が多くなっています。

そして、カードローン最大の特徴は年10%を下回る最低金利の低さです。

それに対してキャッシングは、最大金利こそ消費者金融系のカードローンと同じ年18.0%ですが、最低金利は決して低いとは言えません

このように、カードローンとキャッシングには最低金利に大きな違いがあります

利用限度額の違い

続いては、カードローンとキャッシングの利用限度額の違いを解説します。

【カードローン】

アコム アイフル プロミス 三菱UFJ銀行 三井住友銀行
1万円〜800万円 1万円〜800万円 1万円〜500万円 10万円〜500万円 10万円〜800万円

【キャッシング】

楽天カード イオンカード JCBカード オリコカード セゾンカード
1万円~90万円 10万円~100万円 最大100万円 最大100万円 最大135万円

500万円~800万円といった大口の借入ができるカードローンに対して、キャッシングは100万円程までしか借入しかできません

しかも、キャッシング可能額はクレジットカードのショッピング利用枠に含まれます。

例えばショッピング利用枠が10万円だった場合、6万円の買い物をしたとき、その月にキャッシングで使える金額は4万円になるのです。

キャッシングは借入できる額が少額になりがちなので、希望額が大きい人はカードローンを利用した方が良いでしょう

審査の違い

続いて、カードローンとキャッシングの審査の違いを見ていきましょう。

  • カードローン:審査の通過率が低め
  • キャッシング:審査の通過率が比較的高い

カードローンとキャッシングは、どちらもお金を借りて後から返済するサービスです。

そのため、基本的に審査の内容や方法に違いはありません。

一方で、利用額や利用範囲などの違いから、どうしてもカードローンの方が審査に落ちる人が多くなっています

反対に、キャッシングはカードローンほど審査に落ちる確率は高くありません。

《カードローンとキャッシングの審査通過率》

カードローン(※アコム 2021年3月マンスリーレポート キャッシング(※一般社団法人 日本クレジット協会
41.2% 75.2%

カードローンの審査が厳しいのではなく、利用目的や限度額を比較するとキャッシングの方が審査に通過しやすくなっているのです。

返済方法の違い

続いては、カードローンとキャッシングの返済方法の違いを解説します。

  • カードローン:返済日までに口座に振り込んだりネットで返済したりする
  • キャッシング:カード利用代金支払い口座から引き落とし

カードローンの返済は、「約定返済」が一般的です。

約定返済とは、借入額に応じて決められた返済額を毎月返済することを指し、返済方法は口座からの引き落としやATMからの入金など様々です。

また、お金に余裕がある月は返済額を多くする「繰り上げ返済」もできます。

キャッシングの返済は、借入した月の1回払いかリボ払いで行います。

クレジットカードを買い物などで利用した時の支払いと同じ仕組みなので、クレジットカードを使い慣れている人なら難しくないでしょう。

利用範囲の違い

続いては、カードローンとキャッシングの利用範囲の違いを紹介します。

  • カードローン:お金を借りる目的のみ
  • キャッシング:カードを利用してショッピングなどができる

カードローンは、基本的に利用目的に制限がありません

そのため、生活資金や自己啓発資金、旅行資金、結婚資金など様々な用途で使用できます。

もちろん、キャッシングも使用用途は自由です。

しかし、キャッシングは利用限度額が低く金利も高い傾向があるため、買い物など数万円単位の借り入れに利用するのがオススメです

キャッシングなら海外での借り入れも可能なので、海外旅行でショッピングを楽しみたい方もよく利用しています。

カードローンが向いている人

ここでは、カードローンに向いている人の特徴を紹介します。

借入と返済を繰り返す予定がある人

1つ目のカードローンに向いている人の特徴は、借入と返済を繰り返す予定がある人です。

キャッシングは金利が高めに設定されているため、頻繁に借入をすると利息が増えてしまい、返済が大変になる可能性があります

それに対してカードローンは、限度額内であれば何度でも借入と返済を繰り返せますし、分割払いが前提です。

金利も低くなる可能性があり、自分のペースで返済できるので、借入と返済を繰り返す方はカードローンを利用した方が良いでしょう

大きい額を借りたい人

2つ目のカードローンに向いている人の特徴は、大きい額を借りたい人です。

キャッシングは、限度額が高くても100万円程度となっています。

それに対してカードローンは、限度額500万円~800万円が一般的です。

大口の融資を希望している方は、カードローンを選んだ方が良いでしょう。

低金利で借りたい人

3つ目のカードローンに向いている人の特徴は、低金利で借りたい人です。

キャッシングの最低金利は平均すると10%を軽く越えているため、決して低金利での借り入れはできません

それに対してカードローンは最低金利が10%未満のところがほとんどなので、低金利で借り入れたい方はカードローンを選びましょう。

キャッシングが向いている人

続いては、キャッシングに向いている人の特徴を紹介します。

一時的に少額を借りたい人

1つ目のキャッシングに向いている人の特徴は、一時的に少額を借りたい人です。

キャッシングは、クレジットカードさえ持っていれば必要なお金をすぐに融資してもらうことができます。

そのため、少額の借り入れをして、すぐに返済したい方はキャッシングを選ぶと良いでしょう。

海外でお金を借りたい人

2つ目のキャッシングに向いている人の特徴は、海外で借りたい人です。

キャッシング機能が付帯されているクレジットカードを持っていれば、海外でもお金を借りられます

海外で借入をした場合、現地の通貨で借り入れされるため、返済時は日本円に換算されて返済額が決まります。

海外旅行で使いたい方は、キャッシング機能が付帯されたクレジットカードを持っていくと良いでしょう。

早めに完済できる目処がある人

3つ目のキャッシングに向いている人の特徴は、早めに完済できる目処がある人です。

キャッシングは、カードローンと比較して金利が高くなりやすい傾向にあるため、早めに完済をした方が払う利息が少なく済みます。

つまり、少なくとも1~2ヶ月程度で完済できる目処がある時のみ、利用した方が良いというわけです。

まとめ

今回は、カードローンとキャッシングの違いについて解説しました。

カードローンもキャッシングも、お金を借りるという意味では同じサービスです。

しかし、利用方法・金利・限度額・返済方法など異なる点も多々ありました。

カードローンの特徴 キャッシングの特徴
  • 金利が低くなる可能性がある
  • 利用限度額が高い
  • 少しずつ返済できる
  • 審査に通りやすい
  • クレジットカードに付帯できる
  • 少額の借入に向いている

どちらのサービスが優れているというわけではなく、それぞれに違いや特徴があるので、大切なのは自分に合ったサービスを選ぶことです

カードローンとキャッシングの違いをよく理解して、利用目的などを明確にしたうえで自分に合った方を選びましょう。