おまとめローンの審査基準はなに?おすすめのおまとめローンや審査に落ちたときの対策を解説

そもそも、おまとめローンって何?

おまとめローンは、複数社の借り入れをひとつにおまとめすることで、金利や返済額を引き下げることができます。

おまとめローンを利用する方法は、2つあります。

  1. 通常のローンを利用する
  2. おまとめローンの専用商品を利用する

おまとめローンを利用する場合は、既に借り入れしている金額分をおまとめ先で借りて、元の借入先へ一括返済することで借り入れをまとめます。

おまとめローンとは?

ただし通常のローンを利用する場合は、元々の借り入れに加えて新規で同額を借りる必要があるため、総量規制に引っかかる可能性があります。

総量規制とは?

総量規制とは、貸金業法に定められている消費者金融などの貸金業者からの借り入れを制限する法律です。

この規制により、貸金業者は借入残高が年収の3分の1を超える人に対し、新規の貸出しをすることができません。

この貸金業者とは、消費者金融やクレジットカード会社を指し、クレジットカードによるキャッシングと消費者金融カードローンが主な対象です。

銀行での借り入れやクレジットカードのショッピングは、総量規制に含まれません。

また、総量規制の対象外になる項目として「借入残高を段階的に減少させるための借換え」があります。

おまとめローン専用商品は「借入残高を段階的に減少させるための借換え」に該当するため、総量規制対象外で利用できるのです。

おまとめローン専用商品を利用すれば、すでに総量規制に引っかかっている場合でも借り入れが可能です。

おまとめローンのメリット

おまとめローンのメリットとして、以下4つが挙げられます。

  1. 金利を引き下げ、総返済額を減らすことができる
  2. 毎月の返済額を減らすことができる
  3. 借入先ごとにばらばらだった毎月の返済日を同じ日にすることができる
  4. 全体の借入をまとめて現状把握しやすくできる

おまとめローンのメリット①:金利を引き下げ、総返済額を減らすことができる

おまとめローンは、複数社からの借り入れを軽減することが目的のローンです。

例えば、A社から50万円を年18%、B社から80万円を年18%、C社から70万円を年17%で借りていたとします。

借入金の合計額は200万円、毎月の返済額は6万500円となります。

借入先 借入金 金利(年) 毎月の返済額
A社 50万円(46回払い) 18% 1万5,125円
B社 80万円(46回払い) 18% 2万4,200円
C社 70万円(46回払い) 18% 2万1,175円
合計 200万円 6万500円

ここで、おまとめローンを利用して総額200万円を年15%にまとめて46回で完済する場合、毎月の返済額は5万7,433円となります。

おまとめ前と比べると、毎月の返済額は3,067円、年間で3万6,804円、46回分で14万1,082円軽減することができます。

おまとめローンのメリット②:毎月の返済額を減らすことができる

上記で出した例の場合、金利が低くなり総返済額を減らすことができますが、毎月の返済額が大きく変わることはありませんでした。

一方で、返済期間を延ばすと毎月の返済額を大幅に軽減することができます。

前述の例の場合だと、返済回数を48回(4年)から78回(6.5年)にすると、返済額が月4万288円となり毎月2万212円、年間24万2,544円軽減できます。

ただし注意しなければならないのは、毎月の返済額は軽減できますが、返済期間が延びたぶん利息の支払いが増えてしまうことです。

金利は借り入れしている間ずっとかかるため、返済期間が延びれば金利の負担は増えます。

そして、金利負担が増えれば総返済額が膨らみます。

おまとめローンを利用して返済期間を延ばすと総返済額が増えてしまうため、余裕ができたときに繰上げ返済するなど、早く完済できるようにしましょう。

おまとめローンのメリット③:借入先ごとにばらばらだった返済日を同じ日にできる

借り入れ先が異なると、毎月の返済日がバラバラになることが多いです。

返済日が異なるそれぞれの支払日を把握し、それぞれ決まった方法で返済をする必要があります。

特に引き落としでなく振込による返済の場合、支払いを忘れてしまうこともあるでしょう。

おまとめローンで返済日を統一すれば、支払期日・支払金額の把握がしやすくなります。

おまとめローンのメリット④:現状の借入額などを把握しやすい

複数社でお金を借りていると、どこにどれぐらい借りていて、まだどのぐらいの残高があるか把握しきれなくなってきます。

おまとめローンで借り入れ先をまとめれば、全体の状態を把握しやすくなるでしょう。

おまとめローンの取り扱いがあるローン会社を3社紹介

アイフル「おまとめMAX」「かりかえMAX」

おまとめMAX(アイフル利用中の方向け) かりかえMAX(アイフルの利用が初めての方向け)
貸付利息(実質年率) 3.0~17.5% 3.0~17.5%
利用限度額 1~800万円 1~800万円
使いみち 当社及び他社借入金の借換え 他社借入金の借換え
対象の方 ・アイフル利用の方、過去利用したことがある方
・満20歳以上69歳までの方
・定期的な収入と返済能力を有する方
・アイフルの利用が初めての方
・満20歳以上69歳までの方
・定期的な収入と返済能力を有する方
担保、連帯保証人 不要 不要

アイフルのおまとめローンは、カードローンだけでなく、銀行ローンやクレジットカードのリボ払いもおまとめすることができます。

Webからの申し込みなら、24時間365日手続き可能です。

また、カードレスに対応しており郵送物もないため、借り入れを家族や友人に知られる可能性も低くなっています。

プロミス「貸金業法に基づくおまとめローン」

貸付利息(実質年率) 6.3~17.8%
利用限度額 300万円まで
使いみち 他社借入金の借換え
対象の方 ・アイフル利用の方、過去利用したことがある方
・満20歳以上65歳までの方
・定期的な収入がある方
借換え対象となるローン 消費者金融、クレジットカードなどの無担保ローン
(銀行カードローン、クレジットカードのショッピング利用を除く)
返済期間 最長6年9か月(最大80回)
担保、連帯保証人 不要

プロミスのおまとめローンは、5日・15日・25日・末日から返済日を選ぶことができます。

※三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行・ゆうちょ銀行・PayPay銀行以外の金融機関から口座振替で返済する場合、返済日は5日のみ

ただ、銀行カードローンやクレジットカードのリボ払いがおまとめの対象にならない点に注意が必要です。

レイク「アルサdeおまとめ」

貸付利息(実質年率) 6.0~17.5%
利用限度額 1~500万円
使いみち 他社借入金の借換え
対象の方 ・満20歳以上70歳までの方
・安定した収入がある方
借換え対象となるローン 消費者金融、クレジットカードなどの無担保ローン
(銀行カードローン、クレジットカードのショッピング利用を除く)
返済期間 最長10年(最大120回)
担保、連帯保証人 不要

レイクもプロミスと同様、銀行カードローンやクレジットカードのリボ払いが対象とならないことに注意が必要です。

ただし、申し込みできる年齢はレイクが最も高いので、高齢な方でおまとめローンの利用を考えている人はレイクがおすすめと言えます。

おまとめローンの審査はどこを見ている?

銀行のおまとめローンを利用する場合、消費者金融と比較して金利が低くなる可能性が高いものの、審査は厳しくなります。

一方、消費者金融などの貸金業者は銀行に比べれば金利が高くなりやすいものの、審査は銀行に比べて通りやすい傾向にあります。

ただ、審査に通りやすいといっても、申し込んだ人全員が審査に通るわけではありません。

では、おまとめローンの審査ではどのような点がチェックされているのでしょうか?

消費者金融の審査では、主に以下の2点が見られています。

  • 信用情報
  • 収入情報

信用情報

カードローンやキャッシング、携帯端末の分割払いなど信用取引に関する情報は、「信用情報」という紙にまとめられて信用情報機関で管理されています。

消費者金融や銀行は借り入れの申し込みがあったとき、その申し込み者の信用情報を取り寄せて開示することができるのです。

信用情報を取り扱う機関には、以下の3つがあります。

  1. CIC
    主にクレジットカード会社が加盟する信用情報機関で、携帯端末代金の割賦払い・クレジットカードの支払い・キャッシング・リボ払い・カードローン・遅延履歴などが登録されています。
  2. JICC(日本信用情報機構)
    消費者金融・クレジットカード会社・金融機関・信販会社・保証会社・リース会社が加盟しており、ローンの契約内容や借入残高などが登録されています。
  3. KSC(全国銀行協会)
    主に銀行が加盟しており、ローンなどの契約内容・借入残高・延滞の有無・連帯保証人などの情報が登録されています。

借り入れの申し込みを受けた業者は、上記3つの会社に登録されている信用情報を照会することができます。

既に完済している契約に関しても、完済から5年間は保存されています。

収入情報

収入と既に借りている借金と比較して、返済能力があるかどうかを以下の書類から判断します。

  • 源泉徴収票
  • 支払調書
  • 給与の支払明細書
  • 確定申告書
  • 青色申告決算書
  • 収支内訳書
  • 納税通知書
  • 納税証明書
  • 年金証書
  • 年金通知書

上記書類の提出は、借入希望額が50万円超のとき、または他の貸金業者と合わせて100万円超のときに必要になります。

また、収入のない専業主婦(夫)が借り入れする場合には、配偶者の年収を証明するもの、配偶者の同意書などが必要です。

審査に落ちた時どうする?

既に複数の借り入れをしていて新規カードローンの審査に落ちた場合、借り入れ金額が収入に見合っていないと判断された可能性が高いです。

そんなときに思いつくのがおまとめローンですが、おまとめローンは返済専用のローンなので追加での融資は受けられません。

返済に困っているのであれば、まず既に借りている業者に返済額を減らせないか相談してみましょう。

業者によっては、返済の支援を行う団体を紹介してもらうこともできるので、相談して損をすることはありません。

または、多重債務相談窓口や生活面の支援をしてもらえる地域の社会福祉協議会、市区町村の相談窓口へ相談をしてみるのがいいでしょう。

まとめ

複数社に借入れがある場合、おまとめローンを使って1社にまとめた方が、総返済額や金利負担を軽減できる可能性が高いです。

ただし、毎月の返済額の負担を減らすと返済期間を延長することにつながります。

返済期間を延長すると、トータルで支払う利息は増えてしまい、完済の道が遠のいてしまいます。

返済期間を延長した場合には、繰上げ返済するなどしてできるだけ早めの完済を目指しましょう。

また、返済のために新たな借り入れが必要となっている場合には、できるだけ早めに適切な機関に相談しましょう。