都市銀行をメインバンクにしている方は多いと思いますが、大手ゆえの安心感の一方で不便さを感じることも少なくないでしょう。
たとえば、窓口は平日9~15時しか開いていないので、仕事をしている方にとっては不便ですし、ATMの時間外手数料が高く、コンビニATMで手数料を取られ、振込手数料も高くて、それなのに定期預金金利はとても低い…… といったデメリットが都市銀行にはあります。
そこで、最近ではメインバンクは都市銀行のまま、普段使いの銀行としてネット銀行を併用する方が増えてきています。
ネット銀行のメリットとして挙げられるのは、コンビニATMや提携銀行のATMなどにより24時間引出し無料で、振込手数料が安く、ネット銀行間であれば休日でも即時決済取引可能で、しかも、定期預金金利は都市銀行と比べて高いということです。
引出し無料については、月あたりの回数制限があるネット専業銀行が多いのですが、電子マネーやクレジットカードを使っている方にとっては、この回数制限はそれほど問題とはならないでしょう。
ネット専業銀行というと通帳が存在しないなど、従来の銀行に慣れた方からすると不安に感じられることも多いと思います。そういう方におすすめなのが、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同出資する住信SBIネット銀行です。
住信SBIネット銀行は、三井住友ブランドの安心感だけでなく、使い勝手のよいネット専業銀行として人気を集めています。その特徴を次にまとめました。
イオン銀行、セブン銀行、ゆうちょ銀行、イーネットのコンビニATM、ローソンATM、ビューアルッテのATMが使えます。
ATMからの預入れと同行口座間の振込みはいつでも何回でも無料。ATMからの引出し・他行あて振込みは、利用状況によって最大で月15回まで無料となります。
Visaデビットの利用や給与受け取り、積立商品などの利用でポイント(スマプロポイント)が貯まり、そのポイントは、1P→1円のレートで交換して現金で受け取れます。
普通預金は都市銀行の定期預金と同程度の金利で、定期預金はさらにその2倍の金利となっています。
「SBIハイブリッド預金」へお金を預入れると、SBI証券口座の買付資金として自動的に反映され、株式や投資信託、債券などの証券取引に利用できます。
高い金利だけでなく、現金で受け取れるポイントが貯まるというのは大きなメリットだといえます。
さて、「手数料が最大で月15回まで無料」という項目がありましたが、その判定を行うのがスマートプログラムです。
スマートプログラムは、口座利用者の商品・サービスの利用状況に応じて、ランク1~ランク4までの4段階のランク判定を行い、そのランクに応じてATM利用や振込の手数料無料回数などの優遇が受けられるというものです。
なお、先ほども触れたように、ATMからの預入れと同行間振込みは常時無料です。また、口座開設日の当月ならびに翌月のみ一律「ランク2」となり、それ以降6か月までは、ランクアップすることはあっても「ランク1」に落ちることはありません。
ランクごとの優遇内容は次のようになっています。
ATM引出し手数料 月2回まで無料
他行あて振込み手数料 月1回まで無料
ATM引出し手数料 月5回まで無料
他行あて振込み手数料 月3回まで無料
ATM引出し手数料 月7回まで無料
他行あて振込み手数料 月7回まで無料
ATM引出し手数料 月15回まで無料
他行あて振込み手数料 月15回まで無料
ボーナスポイント 50P(スマプロポイント)付与
ランクアップ条件をいくつか紹介すると、たとえば、総預金の月末残高が30万円以上(30歳未満なら1,000円以上)だったり、給与や年金の入金があったりすると「ランク2」となり、総預金の月末残高が300万円以上だったり、住宅ローンを利用していたりすると「ランク3」となります。
「ランク4」は、外貨預金と仕組預金の月末残高合計が500万円以上か、外貨預金と仕組預金の月末残高合計が300万円以上でさらに住宅ローンを利用していると、その条件を満たしたことになります。
銀行の預金残高や商品・サービスの利用以外にスマートプログラムのランクを上げる方法が、住信SBIネット銀行のクレジットカード「ミライノ カード GOLD」に入会することです。
このカードの利用代金引落し口座を住信SBIネット銀行に設定すると、ほかの条件を満たしていなくても無条件に「ランク3」に上がり、ATM引出し手数料と他行あて振込み手数料はそれぞれ月7回まで無料となります。どちらも、無料回数が月7回であれば、余裕を持って使えるでしょう。
さらに、カード会員はカードローン金利が1%引下げになる特典があるほか、クレジットカード利用で貯まったポイントを、前出のスマプロポイントと合算することもできます。
このカードのポイントシステム「ミライノ ポイント」について、次に説明しましょう。
毎月の利用金額の合計に対して1,000円ごとに5P(ミライノ ポイント)が貯まります。
ミライノ カード GOLDと連携させた、QUICPayやETCスルーカードの利用分についてもポイントが貯まります。
貯まったポイントは1,000P以上100P単位で、1P→1円相当としてカード利用総額から差し引く形でキャッシュバックできます。この場合、ポイント還元率は0.5%です。
ミライノ ポイントは、住信SBIネット銀行のスマプロポイントへ交換するともっとおトクに使えます。1,000P以上100P単位で、1P(ミライノ ポイント)→2P(スマプロポイント)のレートで交換でき、そのスマプロポイントは1P→1円相当として、500P以上100P単位で現金に交換可能です。この場合、ポイント還元率は1%となります。
ミライノ カード GOLDで貯めたポイントの有効期限は3年間、スマプロポイントの有効期限はポイント付与月の翌々年度3月末です。そこで、ポイント付与月と、ミライノ ポイントからスマプロポイントへの交換のタイミング次第では、ポイントの有効期限は実質最大6年間となります。
ここで説明したように、ミライノ ポイントからスマプロポイントへ交換すると、ポイント還元率は実質1%となることから、このミライノ カード GOLDは、いわゆる高還元クレジットカードの部類に入るといっていいでしょう。
そのほか、ミライノ カード GOLDには、最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険が付帯するなど大きなメリットがあります。そこも含め、このカードのスペックを次に紹介しましょう。
年会費は3,000円(税別)。年間100万円以上の利用で次年度無料になります。
国際ブランドはJCBです。JCBというと国内に強いカードというイメージですが、近年では他カードブランドとの提携などにより、海外でも使える店舗が増えています。
20歳以上(学生不可)。
70~300万円。
電子マネー「QUICPay」が使えるほか、iPhoneをおサイフケータイのように使える「Apple Pay」にも対応しています。
ETCスルーカード、QUICPay専用カードを追加できます。
海外・国内とも最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯します。この保険はカード会員の家族にも適用され、その場合、保険金は最高1,000万円となります。この保険はカードで旅行代金を支払っていない場合にも適用されます。
さらに、最高500万円(家族は最高250万円)の疾病治療保険金や、最高50万円(家族は最高25万円)の携行品損害保険も付帯します。
このカードを利用して海外で購入した品物の、偶然の事故による破損・盗難などの損害を、購入日から90日間、年間最高50万円まで補償します(自己負担額1万円)。
JCBの優待特典を受けられます。海外のJCBサービス拠点となるJCB PLAZAやJCBプラザコールセンターを利用できるのはもちろん、海外約2,000店舗の優待情報などが紹介されレストランの予約などもできる海外旅行情報サイト「たびらば(旅LOVER)」、海外で利用できるWiFiルーターレンタルサービスを20%オフで利用できる「JCB GLOBAL WiFi」、さらに、「海外レンタカーサービス」「空港宅配優待サービス」「空港免税店割引サービス」などの優待特典を利用できます。
年会費3,000円で、海外・国内とも最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯するというのは、大変おトクなメリットだといえるでしょう。
すでに説明したように、このミライノ カード GOLDは、住信SBIネット銀行と組み合わせたときにポイント還元率が1%となり、ATM手数料なども月7回まで無料となるので、ぜひこの組み合わせで使うことをおすすめします。