ETCカードは大きくわけて4種類あります。対象としては個人用と法人用、発行会社としてはクレジットカード会社と高速道路会社となります。クレジットカード会社発行の場合、カードの形態には一体型と専用カードがあり、どのような場合にどれを選べばいいのか、違いを紹介します。
クレジットカード会社が発行 | 高速道路会社が発行 | |
---|---|---|
個人用 | 各社の一般的なクレジットカード付帯のETCカード |
ETCパーソナルカード |
法人用 | 各社の法人クレジットカード付帯のETCカード |
ETCコーポレートカード ETC法人カード |
まず個人用と法人用のもっとも大きな違いは、発行対象者です。
個人用は個人として申込み、その個々の人に発行されるのに対し、法人用は「会社」として申込み、指定の経営者や役員、社員に向けて発行されます。
使用方法はどちらも同じで、ETCカードを車載器にセットすれば、有料道路の料金所を通るだけで通行料を決済することができます。
法人用は「コーポレートカード」とも呼ばれ、クレジットカード会社、高速道路会社ともに発行可能です。
ETCカードは、個人用と法人用をわけることで出費を区別することができ、社用交通費のみを一元管理できるようになるため、清算業務の合理化、経費管理の徹底化を図ることができます。社員が交通費仮払いをする必要も、社員に現金を渡す必要もないため、未然に金銭トラブルを防ぐことも可能です。
経営者や個人事業主の方は、法人用ETCカードを作っておくことをおすすめします。
ちなみに、個人用と法人用を重複して所有することもできます。私用で有料道路を使うときには個人用、社用で使うときには法人用と使い分けると良いでしょう。
では、クレジットカード会社が発行するETCカードと高速道路会社が発行するETCカードの違いを以下の表で確認してみましょう。
クレジットカード会社発行 | 高速道路会社発行 | |
---|---|---|
年会費 | クレジットカード会社により異なる。 | 1,234円(税込み) |
※無料のところも多数あり。 | ||
発行手数料 | クレジットカード会社により異なる。 | × |
※無料のところも多数あり。 | ||
デジポット | × | 有料道路平均利用月額を5,000円単位で切り上げた4倍の額と年間最高利用月額を3万円で切り上げた額のいずれか高い額 |
※最低4万円必要。 | ||
ショッピング | 〇 | × |
メリット | 年会費、発行手数料無料のものを選べば、維持費にお金がかからない。 | 審査がない |
クレジットカード独自のサービスを利用できる。 | クレジットカードを持つ必要がない | |
ポイント | クレジットカード独自のポイントサービス | マイレージポイント |
マイレージポイント | ※ETCマイレージサービスへの登録が必要。 | |
※ETCマイレージサービスへの登録が必要。 | ||
割引制度 | 平日朝夕割引 | |
深夜割引 | ||
地域限定割引など | ||
※平日朝夕割引はETCマイレージサービスへの登録が必要 | ||
支払方法 | 1か月ごとに口座引き落とし |
簡単に言うと、ショッピング(クレジット)機能があるのがクレジットカード会社発行のETCカード、ショッピング機能がないのが高速道路会社発行のETCカードです。
クレジットカードを持ちたくない、あるいは信用履歴からクレジットカードを持つことができない場合は、デジポットを支払うだけで発行できる高速道路会社発行のETCカードがおすすめです。デジポットは高額ですが、解約時には所定の手続きを経ることで返金されます。ちなみに、デジポットは通行料金の支払いに充当することはできません。
クレジットカードを持つことに抵抗がないなら、維持費を無料にすることができるクレジットカード会社発行の方が良いでしょう。クレジットカードと同時発行され、ショッピング利用ができる他、クレジットカード付帯サービスも利用できるのでおトクです。
ここではETCカードの形態について着目してみましょう。
ETCカードには、ETC一体型クレジットカードとETC専用カードの2種類の形態があります。
ETC一体型クレジットカードとはクレジットカードとETCカードが一枚に集約されたもので、ETC専用カードとはクレジットカードとは別に発行されるETC機能のみを持ったカードのことです。
ちなみに、高速道路会社発行のETCカードはすべて専用カードのみとなります。
一体型カードの方が財布の中の場所を取らないので良いというメリットがありますが、万一紛失してしまった場合、 クレジット機能を搭載した一体型は不正利用されるリスクが一気に上がるため、おすすめはできません。
ETCカードを紛失した場合でも不正利用される可能性はありますが、ETCカードは有料道路で決済ができるという機能しかないため、被害を最小限に抑えることができ、さらには通行履歴によってすぐに犯人が特定できるため安心です。
最近では、不正利用のリスクを抑える目的から、一体型のカードは少なくなっています。クレジットカード会社発行のETCカードを選ぶなら、クレジットカードと分かれているものを選びましょう。
ETCカードを持つなら、より割引サービスが多いものを選びたいのは当然です。
しかし、上記の表で示した通り、クレジットカード会社発行のETCカードにしても、高速道路会社発行のカードにしても、割引される内容は同じです。そのため、割引額という視点で両者を比較した場合、どちらがおトクでどちらが損というのはありません。
強いて言えば、クレジットカード会社のものであれば、ショッピング利用分と合算して請求となるため、クレジットカード会社独自のポイントは貯まりやすくなります。
ETCカードでは、「3年」「5年」「10年」などの利用可能年数によってカードが分類されることはありません。
クレジットカード会社発行のものであればクレジットカードの更新(ほとんどで5年)・解約時期まで、高速道路会社発行のものであれば解約するまで利用することができます(引落不可などがない場合)。
また、車やバイクなど、乗り物の種類によって利用できるETCカードが異なることもありません。
結局どのETCカードを選ぶかですが、まずはETCカードを私用に使うか社用に使うかを考えて下さい。
私用に使うなら個人用カード、社用に使うなら法人用を選びます。次に、クレジットカードが必要ならクレジットカード会社発行のもの、クレジットカードが不要なら高速道路会社を選びましょう。
このときに考えるポイントは、与信審査の有無、年会費・発行手数料やデジポットなどの維持費です。 目的とかかる費用を考慮し、それぞれのカードの内容を比較することで、自分にぴったりのETCカードを見つけることができるはずです。
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1,100円(税込) | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
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