近年、借りた奨学金を返済しない人が増えているという話をよく耳にします。奨学金を借りて大学を卒業したものの、不景気による就職難で就職できず、フリーターやニートとなり、収入が乏しい・安定しない等の理由から延滞している場合が多いようです。延滞者がここ10年で3倍になっているとの事で、これまで返済に関しては甘い奨学金でしたが、通常の借金同様、しっかり返済してもらうという制度を取入れました。これらの制度は返済促進以外にも、延滞者が更なる借入れ、多重債務といったことを防ぐことも目的なようです。
奨学金を貸し出す、日本学生支援機構では、平成20年6月に奨学金の返還を促進させる為に、「返還開始後一定の時期における延滞者について、当該延滞者の情報を個人信用情報機関に登録することにより、延滞者への各種ローン等の過剰貸付を抑制し、多重債務化への移行を防止することは、教育的な観点から極めて有意義なことである」との提言がなされました。つまり奨学金を3ヶ月以上の延滞した場合、その情報を個人信用情報機関へ登録することとしました。信用情報機関は「全国銀行個人信用情報センター」に加盟しています。
個人信用情報機関に延滞者として登録されると、その情報を参照した金融機関等がその人を「経済的信用が低い」と判断することがあります。それによって、クレジットカードが発行されなかったり、利用が止められたりすることがあります。そのため、各種料金(公共料金や携帯電話等)の引落し、ショッピング(インターネット含む)やキャッシング等ができなくなる場合があります。
全国銀行協会個人信用情報センターに登録されてしまえば、延滞が解消してから5年間は登録されたままとなります。つまり、5年間はブラックリスト入りしたままということになります。
この期間中は、ローンやキャッシング、クレジットカードの審査には通らない可能性が高くなり、自動車ローン、住宅ローンも同様となります。
日本FP協会会員 ファイナンシャルプランナー(AFP)
家計の見直し・節約・貯蓄の重要さ、更に運用の必要性を伝え、
強い家計にできるようにサポート、また住宅ローンアドバイザーの資格も取得し、
住宅購入をきっかけにお客様のライフプランのアドバイスを行っている。