答えて、応えて！ＦＰ

Q,カード払いがなんとなくかっこ良く憧れてましたが、実際には現金がないからカード払いをしている状況です。ゴールドカードを持ったりと、もっとかっこ良い使い方ができるにはどうすればいいでしょうか？
A,カードを保有することがかっこ良かった時代はバブル崩壊で終了しました。カードを持つことではなく、現金を持てるように収入を増やすことで、かっこ良く使えるようになります。

　バブル時代は財布に何枚ものクレジットカードを入れ、更にゴールドやプラチナ等であることがとてもステータスのように思われていました。しかし、今では何枚ものクレジットカードを持つ事は多重債務者ではないかと疑われ、逆に信用を失くします。それより、2枚程のクレジットカードを持ち、スマートに使いこなし、自分が豊かになるとともに実績をつけ、ゴールド⇒プラチナとランクUPしていく事が大人のカードホルダーとなります。

　豊かな時代となったことで、買い物はもはや需要を満たすものではなく、娯楽となりました。クレジットカードを持つことは社会人として当たり前とさえ感じられます。しかし、豊かな時代になったとはいえ、お金のセンスが身に付いているとは限りません。４０代以上の人は割とカードとの付き合い方が身についているように感じます。カードの酸いも甘いも経験してるのでしょう。バブル時代を謳歌した方なら余計にカード依存から抜け出すのに苦労したと思います。
　カードを持つことで自分の価値が上がるわけではありません。まずは自分の人間力や収入をUPさせる事が大切で、お金のセンス良い使い方をマスターする必要があります。カードはただの道具ですので、ゴールドやプラチナなど色にこだわる必要はないと感じます。それなりの収入になればいずれ必要になってくるものです。

　2010年にJCBが行った「クレジットカードに対する意識調査」では世帯当たりの月平均生活費は２２．２万円と前年度より、３．２万円増えています。同時に家計に対するクレジットカードの利用額も増えています。これは、前年の2009年がリーマンショックの影響での給与減額が多かったのに対し、2010年は少し給与所得も戻り、支出も増えたということですね。
　では、クレジットカードを利用する場面ですが、近年で目まぐるしく利用が増えたインターネット通販が１位です。他は高額商品が並んでいますね。一般の方が気をつけたい項目は、インターネット通販・携帯電話料金・百貨店・スーパーマーケットでの利用になります。旅行関連の利用が一過性のモノに対し、これらの多くは継続的に必要な消耗品の購入になります。お金の管理を怠ればすぐに浪費癖がついてしまう項目になります。

参考）クレジットカードに対する意識調査2010　JCB

　カードを持つメリットとして一番に挙げられる、「大金を持ち歩かなくて良い」というのを利用した旅行時だけの利用のほうが、日本人にはいいのかもしれません。金銭教育を受けずに育った日本人がカードを使いこなそうとしても、途中で誘惑に負け借金に苦労するだけなのかもしれないと感じます。
　ポイント獲得の為に一生懸命カード払いにするより、1〜2％の節約をしたほうが借金をするリスクが減り結局はいいと感じます。ポイントを獲得するのには「カードを使う」事が前提になります。お金を使いポイント獲得に頭をひねるより、自分の収入を増やす方に頭を使ったほうがいいとさえ感じます。
　上手に使いこなすには、それなりの収入が必要です。現金と併用して決済用に利用していたら、気付けばポイントも貯まっていたというのが一番の良い使い方ですね。結果としてマイルが貯まり飛行機代が浮いたなどのお得さを享受することができます。現金がないから、来月に繰越せるからなどの理由でカードに払いするのではなく、「現金でも買える」を前提にカードも併用する位が一番素敵なカードホルダーとといえます。