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第029回 クレジットカードは「信用」の証明
クレジットとは、英語に訳すと「信用」。
利用者の信用に基づいた契約で、カード会社が代金を立替払いしてくれるのがクレジットカードのシステムです。
■ 3者間での信頼関係が基盤
クレジットカードの仕組みは、カード会社、会員、加盟店の3者間の信頼の上に成り立っています。
クレジットカードを使って買い物をする場合、現金でなくてもよいのは加盟店が後でカード会社から
お金が入ることを信頼して買わせてくれるからです。また、会員はカード会社が後から
お金を払ってくれることを信じて加盟店で買い物をします。
一方、カード会社は会員が後でお金を口座に入れてくれることを信頼して立替払いをしてくれるのです。
このように3者がそれぞれ信頼し合っているからこそこの仕組みが成り立っているわけです。
カードで買い物をして、その後口座にお金を入金しなければ、何度も「督促」というカード会社からの請求がきます。
この督促をお金がないからと無視し続けていると最悪カードが使えなくなってしまいます。
カード会社に対するあなたの信頼がなくなってしまったのです。
このあなたの信頼は他のカード会社にもすぐに伝わりますので、「信頼できない人にはカードを作らない」
という原則のもとに今後カードが作れない状態に陥ってしまう場合もあります。
自分の身分を証明するときに、運転免許証や健康保険証がない場合、
クレジットカードでOKがでた経験はありませんか?それほどクレジットカードは、
信頼できる人だから持てるものなのです。
■ クレジットは一種の短期の借金
一方、クレジットカードはお金の流れからみれば、クレジット会社に対する「借金」であり、
時間の流れからみれば「返済の先延ばし」ということになります。クレジットカードを使って買い物をすることを
カードショッピングといいます。返済方法は、1回払い、2回払い、分割払い、ボーナス一括払い等がありますが、
分割払い以外では金利がかからないのが一般的。ただ、支払期日までは、
クレジット会社に借金をしているということを忘れないでください。だから、期日を忘れてお金を入金しないと
利息がかかってくるのです。カードショッピングでよく利用されている1回払いは、あなたを信頼しているから
「金利をつけない」でお金を貸してもらえているのです。
■ クレジットカードはショッピングだけでなく、キャッシングもできる
クレジットカードの利用で多いのが、ショッピングですが、実はキャッシングもできます。
クレジットカードの利用は、ショッピング3に対してキャッシング1の割合というように意外に多く使われているのです。
キャッシングは、CD(現金引き出し機)やATM(現金自動預け払い機)を通じて直接お金を手にすることができます。
ただし、これは借金であり、クレジット会社への返済義務を負うことになり、利用形態に応じた手数料や金利がかかってきます。特にキャッシングは、手軽である分短期間でも金利は高くなっています。
キャッシングは機械で簡単に出来ますが、ショッピングと異なりいくらすぐに返しても金利がつきますので、
本当に必要な時だけ利用するようにしましょう。
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この記事担当のFP
菅田 芳恵 すがた よしえ
2005年 グッドライフ設計塾開業。
CFP(日本FP協会上級フィナンシャルプランナー)、
1級FP技能士として、コンサルティングや執筆、講演活動で活躍中。
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