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第075回 クレジットカードのデメリットを認識して賢く利用
何かと便利で数々のメリットがあるクレジットカード。しかし、デメリットもあります。
このデメリットをきちんと認識して正しく使うことが、クレジットカードを賢く利用する第一歩です。
お金がなくても利用できる
クレジットカードのメリットでもあり、デメリットでもあるお金がなくても利用できる便利さ。
きちんと自己管理ができればいいのですが、そうでないと欲しいものを後先考えず買ってしまうというリスクがあります。
手元に現金がないのに購入した結果、返済ができなくなり、督促がきて遅延利息まで支払うはめになってしまうことも。この時に支払うためあわてて高い利息の借金をしてしまうなど本末転倒です。
なかなか自己管理ができない人は、カードを利用するよりも、手元の現金で支払いをする方が使いすぎがなくて安心かと思います。
キャッシングは借金
ほとんどのクレジットカードには、キャッシングサービスがついています。
すぐにお金が借りられる便利なサービスですが、借金ですので高い利息がかかります。
本当にお金が必要で困った時には便利かもしれませんが、この時もきちんと返せるかどうか(例えば次回のボーナスで返すことができる)検討してからキャッシングを利用することが肝要です。
3回以上の分割払い
商品を購入した場合、1回払いの他に分割して支払う方法があります。
1回払い、2回払いいでは利息はかかりませんが、3回以上の分割では利息がかかってきます。10万円で買って5回の分割にしたら6,000円利息がかかったというようなケースです。このケースでは金額も高額ではなく分割の回数も5回なのでそれほど高い利息ではありませんが、分割の回数が多くなれば、それだけ利息も増えますので、注意が必要です。
正社員であれば、分割払いよりもボーナス一括払いの方が利息がなくお得なので、そちらを利用すべきでしょう。
年会費がかかる
最近のクレジットカードは年会費無料のものが多いのですが、一部のカードには年会費がかかるものがあります。
特にサービスのよくなるカードに変更する場合やゴールド、プラチナ等上位のカードは年会費がかかるものが多いようです。
年会費を払いたくなければ、年会費無料のカードを探して申し込んで下さい。
カードの紛失
カードの紛失はよくあります。カード自体を落としたり、どこにしまったか忘れたり、財布の中に入れていて落としたり、置き忘れたりと枚挙に暇がありません。
紛失すると不正にカードが使われる危険があります。紛失した場合は、すぐにクレジットカード会社に連絡をしてカードの利用をストップしてもらいましょう。
利用金額の把握
クレジットカードでの支払いは、いつ、いくら使ったのか忘れてしまうことが多いものです。
家計簿的なものを付けていたり、カード利用の控えをとっておけば問題はないのですが、なかなか手間がかかるため、何もしない人が大半ではないでしょうか?そのためクレジットカード会社から送られてくる利用明細書を見て「使いすぎ!」にびっくりということも。
そこで、クレジットカード会社はインターネット上で利用額を把握できるサービスを行っていますので、ときどきチェックをして把握するようにすることです。
利用金額の支払日のためのお金の把握
クレジットカードは、毎月決まった日に利用金額を支払うことになります。
この日にちの把握はとても重要。クレジットカードの支払い方法は、口座からの引き落としがほとんどですが、この支払い日に口座にお金をいれておく必要があります。
引き落としができない場合、遅延利息が支払わなければならなくなります。口座にお金を入れておいたのに、他の引き落としがあって、残高が少なくなり、引き落としされず、遅延利息が請求されるというケースはよくあります。
この場合は気づかないために利息を支払うはめになるので、口座に入金する場合はできるだけ多めの入金をお勧めします。
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この記事担当のFP
菅田 芳恵 すがた よしえ
2005年 グッドライフ設計塾開業。
CFP(日本FP協会上級フィナンシャルプランナー)、
1級FP技能士として、コンサルティングや執筆、講演活動で活躍中。
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