クレジットカードには一般的なカードの上位に、ゴールドカード・プラチナカード・ブラックカードなどの格付けが高いステータスカードが存在します。近年ではゴールドだけでなく、プラチナやブラックという格付けができて、総じて「ステータスカード」と呼ばれるようになりました。

どのステータスカードの審査も優しいものではなく、年会費も驚くほど高いですが、それでもステータスカードの人気があるのはなぜでしょうか。

ステータスカードの中でも人気が高い、ラグジュアリーカード(Titanium Card)と、アメックス・ゴールドカードをピックアップして比較してみましょう。

年会費がかかるクレジットカードのうち、ステータス性が高まるほど年会費も高額になっていきます。あくまでも参考程度なのですが、年会費はランク毎に以下のようになっています。

一方、ラグジュアリーカード(Titanium Card)とアメックス・ゴールドカードで比較しても、年会費は高額です。

年会費	ラグジュアリーカード(Titanium Card)	アメックス・ゴールドカード
本会員	55,000円(税込)	31,900円(税込)
家族会員	16,500円(税込)	1枚目無料 2枚目以降13,200円(税込)

ショッピングや食事などの会計のとき、ほかの人のクレジットカードのグレードは意外と気になるもので、ステータス性の高いカードを持つ人は、口に出さなくても周囲からチェックされています。

セゾンカードのアンケート調査では、8割の方が「ほかの人のクレジットカードをチェックしたことがある」と回答しています。

また、ゴールドカード以上のクレジットカードを持っている人に対しては、およそ3割の人のイメージが変化しており、憧れや羨ましい気持ちを抱き、一目置くようになると回答しています。

ステータスカードの審査を通過するには？

ステータスカードの審査は個人が申し込む場合も、インビテーション（招待制）で取得する場合も、返済能力やクレヒスは厳しくチェックされています。

一般カードに入会するときも一定の審査を受けて入会しますが、ステータスカードへのグレードアップはこれまでのクレジット利用歴も重視されます。

ラグジュアリーカード(Titanium Card)とアメックス・ゴールドカードのどちらも、年齢は20歳以上から申し込みが可能ですが、目安になるような審査基準は公式に発表されていません。

まず、一般的なクレジットカードの審査基準として、以下の場合は審査に通りにくいといえるでしょう。

インターネット上では、さまざまな年収額の方が審査を通過した例があるものの、アメックス・ゴールドカードでは「定職がある方」と明記されているため、収入や身分が保証される正社員がベストだと考えられます。

年会費も審査も厳しいステータスカードを持つメリット

年会費も審査も厳しいステータスカードを希望するのは、支払いのときに「カードデザインがかっこいい」だけではありません。ステータスカードと呼ばれるだけの知名度、信頼性の提示なども影響しています。

例えばアメックス・ゴールドカードの場合、アメックスブランドは富裕層向けのイメージがあることや、カードデザインがシンプルなのにゴールドカードだとゴージャスに見えるなど、ゴールドカードの中でもトップクラスの評価を得ています。

同様にラグジュアリーカード(Titanium Card)も金属製のため、ひんやりした金属の質感なども一流を意識させると高い評価を得ています。

そのほか、旅行サービスの充実や、各種自動ランクアップなども利用できるなど、特典で有利なこともステータスカードを持つメリットです。

通常のクレジットカードには付帯しない、Mastercard最上位のワールドエリートランクの特別なサービスが利用できることでも高い満足感を得られます。

ラグジュアリーカードは2008年にアメリカで創業、3種類のプレミアムクレジットカードとして誕生した金属製クレジットカードです。チタン・ブラック・ゴールドの3種類のうち、ラグジュアリーカード(Titanium Card)を紹介します。

ラグジュアリーカード(Titanium Card)

年会費	55,000円(税込)
家族カード	16,500円(税込)
国際ブランド	Mastercard

ラグジュアリーカード(Titanium Card)は、ブラッシュド加工の金属製カードで、プラスチックのカードでは体験できない高級感や金属ならではの重みを感じることができるカードです。（ブラッシュド加工：流れるような研磨痕のこと、細かいラインが特徴的です。）

Mastercardブランドには全部で6つのランクが存在し、ラグジュアリーカードはその最高峰、ワールドエリートカードに属するカードです。

ラグジュアリーカードは3種類あり、チタン、ブラック、ゴールドの順で年会費が上がっていきます。ラグジュアリーカードの中で最も持ちやすいステータスカードです。

アメリカン・エキスプレス・ゴールド

年会費	31,900円(税込)
家族カード	1人目無料、2人目以降13,200円(税込)
国際ブランド	アメリカン・エキスプレス

アメックス・ゴールドカードは、数あるステータスカードの中でも人気が高く、見た目にもリッチな印象がある1枚です。ゴールドカードの代名詞的存在で、ステータスカードとしての認知度も高く1度は持ってみたいカードとして知られています。

以前は年収1,000万円以上、あるいは1,500万円以上ないと入会できないなどと言われていましたが、現在では、20歳以上の定職のある方なら入会申し込みが可能となっています。

一見高額に見える年会費も、月あたりの負担は約2,660円と考えると、手が届きそうです。また、家族カードは1枚目の年会費を無料で発行できるので、他のカードに比べて家族カード分の年会費がお得になります。

旅行関係ではプライオリティ・パスが付帯（無料で利用できるのは年間2回）、海外旅行傷害保険は最高1億円の補償を確保できます。

コンシェルジュサービスの付帯の有無で比較

「ステータスカードなら24時間対応のコンシェルジュサービスが欲しい」という方も多いはず。24時間対応のコンシェルジュサービスは、ラグジュアリーカード(Titanium Card)にもアメックス・ゴールドカードにも付帯していますが、内容が異なります。

ラグジュアリーカード(Titanium Card)の内容

ラグジュアリーカード(Titanium Card)のコンシェルジュサービスは国内・海外から24時間年中無休でいつでも利用できます。

レストランの予約手配から旅行のプラン、ギフト提案や購入サポートまで行ってくれます。自動音声応答を介さず、国内外のネットワークと知識を備えたコンサルタントが直接対応してくれます。メールでの依頼も対応してくれます。

アメックス・ゴールドカードの内容

アメックス・ゴールドカードのコンシェルジュサービス「オーバーシーズ・アシスト」は、国内で使えるサービスではないので、その点は注意が必要です。24時間年中無休で、世界中の殆どの国から、現地情報を確認したり、万が一のトラブルの際も相談することができます。

プライオリティ・パスの内容で比較

世界中1,300以上の国々の空港ラウンジサービスを無料で利用できるプライオリティ・パスは、ラグジュアリーカード(Titanium Card)にもアメックス・ゴールドカードにも付帯しています。

ラグジュアリーカード(Titanium Card)の内容

ラグジュアリーカード(Titanium Card)の場合は、何回でも無料で利用できます。家族会員も入会は無料でできますが、ラウンジ利用料（32米ドル）は別途必要になります。

ただし、日本国内の主要空港ラウンジは同伴者1名まで無料で利用できる特典がありますので、家族や友人と一緒に遠出をする際は利用していきましょう。

アメックス・ゴールドカードの内容

アメックス・ゴールドカードは空港VIPラウンジ年会費が無料・1回32米ドルの利用料を年2回まで無料になります。家族もプライオリティ・パスに年会費無料で会員になれます。

また、国内28空港・海外2空港のラウンジサービスが利用できる特典があります。

より優秀な「ステータスカード」として持ちたいのであれば、特別な付帯サービスの多い「ラグジュアリーカード(Titanium Card)」がおすすめです。

ラグジュアリーカード(Titanium Card)は、Mastercard最高ランクのワールドエリートだと納得できる付帯サービスが充実しています。

例えば、世界一流のラグジュアリーホテルでの部屋のアップグレードや、人気レストランのコースのアップグレードは、大切な日や特別な日にもマッチする特典です。

24時間対応のコンシェルジュサービスを利用すれば、自分が忙しい思いをすることもなく、各種予約もスマートにできるでしょう。

「上質なサービスを受けたい」「特別な時間を過ごしたい」そう言った方に向いているカードです。

ただし、今回のコラムでご紹介したとおり、「アメックス・ゴールドカード」も十分優秀なカードです。

ラグジュアリーカード(Titanium Card)の年会費が55,000円(税込)に対し、31,900円(税込)と若干持ちやすいことや、家族カードが1名分無料であることなど、金銭面と欲しいサービスの差を考慮して選んでみてください。

また、アメックスは非常に知名度も高く、将来的にさらに上位のカードも考えているなら、アメックス・ゴールドカードを持って、プラチナのインビテーションを待つというのもおすすめです。