法人・部署単位で発行でき経費精算合理化に適したビジネスカード
ビジネス用のクレジットカードは個人で事業を運営している個人事業主の方が利用している場合もあれば、大きな企業で多くの社員に配布されているというケースもあり、利用している人の種類もさまざまです。
例えば、経営者が自分でビジネス用のクレジットカードを持つ分には問題ないと思いますが、社員それぞれにカードを持たせるような場合は注意も必要です。
経費以外の目的に使われる恐れや、何に幾ら使われるのかが予測しづらいなどで、経費の計画も立てにくくなりますし、各社員のカード利用を管理すること自体に手間や時間がかかります。
ビジネス用クレジットカードは便利な面も多いですが、社内で所有する人数が増えるほどリスクやデメリットも大きくなるということです。
そこで、今回は法人・部署単位で発行でき経費精算合理化に適したビジネスカードについて詳しく解説します。
・法人カードは利用する社員が多くなればリスクが高くなる
・三井住友ビジネスパーチェシングカードがおすすめの理由
・幅広く活用したいなら三井住友カード ビジネスオーナーズ
法人カードは利用する社員が多くなればリスクが高くなる
ビジネス用クレジットカードのリスクを減らし、利便性だけを残したようなものが「パーチェシングカード」です。
パーチェシングカードもいろいろなカード会社から発行されていますが、おすすめは「三井住友ビジネスパーチェシングカード」です。
三井住友ビジネスパーチェシングカード概要
- 年会費:無料
- 2会員目以上は会員ごとに440円(税込)
- 申し込み対象:法人のみ
- ブランド:Visa
- 支払日: [口座振替]
①15日締め 翌月10日支払い
②月末締め 翌月26日支払い - 支払日: [振込]
①毎月15日締め 翌月10日・15日・20日・25日・末日支払い
②毎月月末締め 翌月25日・末日・翌々月5日・10日・15日支払い
利用の自由度が高い三井住友ビジネスパーチェシングカード
パーチェシングカードは複数の社員が利用することがケースが多いということもあり、通常のクレジットカードに比べて利用範囲は制限されます。
ただ、三井住友ビジネスパーチェシングカードは「どのカードにどの程度利用を制限するか」などの細かく設定できるので、それぞれの利用者に不便さを感じさせずに利用していくことができます。
三井住友ビジネスパーチェシングカードの主な特長
- ①利用先を限定することができる
- ②法人名義または部署名義でも発行できる
- ③複数のカードそれぞれに利用枠を設定できる
- ④複数のカードそれぞれに1回あたりの利用上限額を設定できる
- ⑤マンスリークリア方式(翌月または翌々月の一括払い)
- ⑥カードごと、部署ごと、会社全体の3種類の請求書・利用明細が発行される
- ⑦カード原板不発行も可能
- ⑧カード利用を経費精算システムに連携させることができる
- ⑨国際ブランドがVisaであるということ
①利用先を限定することができる
基本的にパーチェシングカードは特定の業者の支払いに利用するものです。
利用先を限定することで、過度なカード利用を避けることができるので、支払い計画が立てやすく、経費削減にもつながります。
②法人名義または部署名義でも発行できる
例えば個人名義でパーチェシングカードを発行した場合、社員が辞めれば解約、新しい社員が入れば新規発行といったことが必要ですが、部署名義で発行することで、利用者が変わっても同じカードを引き続き利用することができます。
③複数のカードそれぞれに利用枠を設定できる
会社全体の利用枠の中で、利用額の高い部署のカードには多めの利用枠を設定したりと、個々のカードで調整ができます。
④複数のカードそれぞれに1回あたりの利用上限額を設定できる
1回あたりの利用上限額を設定することで、不正使用などのリスク回避に役立ちます。
⑤マンスリークリア方式(翌月または翌々月の一括払い)
支払いは一括払いなので、長期的な計画が立てやすくなります。
⑥カードごと、部署ごと、会社全体の3種類の請求書・利用明細が発行される
カード会社からは3種類の明細書が発行されるので、経費の管理や処理などの効率化に役立ちます。
⑦カード原板不発行も可能
カード番号などのカード情報のみで利用することも可能です。
プラスチックのカードが存在しないので、紛失や盗難のリスクを回避することができます。
⑧カード利用をデータに連携させることができる
社内の経費精算システムと連携させることによって、自動的に利用明細をデータとしてを取り込めるので、経費の管理や処理などの効率化に役立ちます。
⑨国際ブランドがVisaであるということ
Visaであればクレジットカードが利用できる店舗等ならほぼ対応していると考えていいでしょう。
三井住友ビジネスパーチェシングカードのメリット
では実際に、三井住友ビジネスパーチェシングカードを利用することによって、具体的にどのようなメリットがあるのかを掘り下げていきましょう。
三井住友ビジネスパーチェシングカードのメリット
支払い先をまとめることができる
法人にとって支払い先というのは事務用品、公共料金、システム利用料、運送料、仕入れ、飲食費などなど、会社の規模が大きくなれば数百ヶ所になるのも珍しくはありません。
まず、通常であれば社内のそれぞれの部署から経理部への申請を経て購入するということになりますが、その後、支払い先の数だけ請求書、領収書が発生します。
膨大な書類を処理するということに手間や時間がかかりますし、さらに支払方法が銀行振り込みであれば、振り込み手数料も膨大になります。
三井住友ビジネスパーチェシングカードを利用すれば、代金の請求は三井住友カードのみから来るようになるので、大幅に経費処理業務を減らすことができます。
さらにそれぞれの支払い先への振り込み手数料もなくなるということでのコスト削減、利用明細が1枚にまとまるので、経費の分析や今後の計画も立てやすくなるといったメリットがあります。
小額な物品の購入でも数が多くなればそれなりに大きな金額になることもあります。
三井住友ビジネスパーチェシングカードは口座振替の場合で決済まで最長約55日間になりますが、振込の場合なら毎月15日締め末日支払い(または毎月月末締め 翌月15日支払い)で最長約75日間のサイクルにすることができます。
もちろん、支払いは毎月1回になるので、計画の立てやすさも大きなメリットといえます。
もっと幅広く活用したいなら三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友ビジネスパーチェシングカードはどちらかというと定期的に利用している特定のサプライヤーに対する支払いに向いているカードといえます。
例えば外回りをしている営業担当者や出張が多い社員にとっては、もっと臨機応変に幅広く活用できる普通のクレジットカードに近いカードの方が使い勝手が良いかもしれません。
そういった場合には三井住友カード ビジネスオーナーズがおすすめです。
ビジネス専用のクレジットカードですが、基本的な利用のしかたは普通のクレジットカードと同じです。
三井住友カード ビジネスオーナーズの特長
①年会費永年無料
年会費は永年無料とビジネスカードの中でも年会費がかからない珍しい1枚です。
本会員だけでなく、パートナー会員も含めて年会費永年無料なので、追加のカードが必要になったときも、気軽に申請を出せるカードになっています。
クレジットカードにできるだけ年会費をかけたくないという会社にはおすすめです。
②出張時に嬉しい特典あり
付帯特典はいろいろありますが、「日産レンタカー/タイムズ カー レンタル」サービスや「VJタクシーチケット」など、レンタカーやタクシーの利用がスピーディーに、そしてお得に利用できる特典が豊富。
出張する社員が多い会社にはメリットがたくさんあります。
③会計処理もラク
財務会計システム「マネーフォワード クラウド会計」とクレジットカード利用を連携させることができるので、決算時の計算や多くの社員が頻繁にクレジットカードを利用するという会社でも、会計処理の負担を最小限にしてくれます。
④ポイントが貯まる
残念ながら三井住友パーチェシングカードにはポイントが貯まる特典がありません。
しかし、三井住友カード ビジネスオーナーズであれば、一般のクレジットカードのように利用した分だけポイントが貯まっていき(200円(税込)利用=1ポイント獲得)、ギフトカードなどに交換ができます。
ネットショップで購入する機会が多い会社であればパーチェシングカードよりも三井住友カード ビジネスオーナーズを利用したほうがお得かもしれません。
三井住友ビジネスパーチェシングカードと三井住友カード ビジネスオーナーズを使い分ける
社員が多い大きな会社になれば、ビジネス用のクレジットカードの利用方法も多種多様になってくるでしょう。
社員それぞれの業務内容にあわせて三井住友ビジネスパーチェシングカードと三井住友カード ビジネスオーナーズを使い分けさせることで、作業効率アップや経費削減、リスクマネジメントといったさまざまなメリットを得ることができます。
いずれのカードも三井住友カード株式会社という安心できる会社が発行している世界最大級のブランドであるVisaのカードということ、さらに年会費が安いというのも特長です。
社員用のクレジットカードを検討されている会社には、メリットが多くデメリットの少ないこの2枚のカードがおすすめです。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
年会費 | 永年無料 |
---|---|
還元率 | 0.5% |
ポイントサービス | Vポイント |
ETCカード | 発行までの期間 | 利用可能額 |
---|---|---|
550円(税込)※1 | 約1週間 | ~500万円※2 |
国際ブランド | 電子マネー |
---|---|
- |
注釈(※)の詳細はこちら
※1:初年度年会費無料。入会翌年度以降、前年度に一度もETCカード利用があった場合は年会費無料。※2:所定の審査がございます。
このコラムに関連するコンテンツ
Pick Upコラム
クレジットカードの選び方
監修ファイナンシャルプランナー紹介