さいたま市・さいたま新都心駅の東側にあるショッピングモール「コクーンシティ」をご存知でしょうか？　
世界文化遺産の富岡製糸場で知られる老舗企業・片倉工業の跡地に建てられ、現在も同社が管理するこのショッピングモールは、製糸業にちなみ「繭（まゆ）」を意味する「コクーン」の名が付けられています。

同施設は2004年に「コクーン新都心」として開業し、その後の拡張により当初の施設は「コクーン1」となり、現在は「コクーン2」「コクーン3」「パークサイドビル」などの施設を加えて全体で「コクーンシティ」という呼称になりました。
そのコクーンシティは「訪れるたびに、驚きがある街」とのキャッチフレーズが示すように、多種多様な店舗が数多く出店しているほか、定期的にイベントも開催され、幅広い年齢層が楽しめる場所となっています。

コクーンシティの概要

●コクーン1

シネマコンプレックスのMOVIXさいたま、スーパーマーケットのライフのほか、紀伊國屋書店、GUなどがキーテナントとなっているエリアです。

●コクーン2

イトーヨーカドー、無印良品などがキーテナントとなっているエリアです。コクーン1とコクーン2にはフードコートがあります。

●コクーン3

ヨドバシカメラ、スポーツ用品店のゼビオ、植物とペット専門店のマルベリーガーデン、イタリアンレストランのイルキャンティ、自転車専門店のコギーなどが出店するエリアです。

パークサイドビル

ロードサイド店舗となっており、デニーズ、ダイソー、日高屋、マクドナルドなどのほか、歯科医院、保育園があります。


さて、このコクーンシティをおトクに利用できるクレジットカードが、コクーンシティカードセゾンです。
クレディセゾンがコクーンシティと提携して発行するこのカードは、国際カードブランドをVisa、MasterCard、JCBの3つから選べ、年会費永年無料で作ることができます。

クレジット支払いで貯まるポイントはセゾンの永久不滅ポイントで、1,000円の利用につき1P（最大5円相当）が貯まり、貯まったポイントは永久不滅の名の通り有効期限がありません。つまり、有効期限切れで無効になることがないため、じっくり貯めて大きく使うことができます。


永久不滅ポイントはショッピングの支払いに充当できるほか、400P→2,000円相当としてコクーンシティのお買い物券にも交換できます。

そのほか、Amazonギフト券やUCギフトカードなど各種ギフト券のほか、Tポイントやdポイント、au WALLETポイント、nanacoポイント、Pontaポイント、ANAやJALのマイルなど他社ポイント・マイルにも交換可能なので使い道に困ることはまずありません。

では、このコクーンシティカードセゾンについて、そのメリットを詳しくチェックしていきましょう。

コクーンシティカードセゾンのメリット

コクーンシティでの特典

メリット①　500円分のコクーンシティ割引優待券を進呈
このカードに入会するとコクーンシティでの2,000円（税込）以上のショッピングで使える500円分の割引優待券が進呈されます。


メリット②　コクーンシティでのショッピングが5％オフ
カード発行から1ヵ月間、コクーンシティでのショッピングが5％オフになります。
割引は請求時に適用されます。


メリット③　コクーンシティ10％オフ優待セールに招待
コクーンシティで年数回開催される10％オフ優待セールに招待されます。割引は請求時に適用されます。
なお、上記のショッピング5％オフとは併用できません。


メリット④　コクーンシティの駐車場が1時間無料
コクーンシティの駐車場を1時間無料で利用できます。


メリット⑤　コクーンシティ内のテナントごとの優待
コクーンシティ内のテナントのほとんどで、カード利用か提示により個別の優待を受けられます。

次にその一部を紹介します。

最初の2つ、500円分の割引優待券とショッピング5％オフについては入会時のみの特典となります。
しかし、5％オフであればその入会時特典とは別に、コクーンシティの多くの店舗で常時5％オフ優待を受けられるので、コクーンシティをよく利用する方、あるいはこれから利用しようという方には大きなメリットとなります。

また、車で訪れる方には駐車場1時間無料もメリットのある特典といえるでしょう。

セゾンカードの特典

コクーンシティカードセゾンには、セゾンカードの特典も付帯します。これにより、コクーンシティ以外での利用でもおトクに使えます。


メリット⑥　西友・リヴィンで5％オフ
毎月「第1・第3土曜日5％オフ」開催日に西友・リヴィンでセゾンカードを利用すると、食料品から衣料品まで5％オフになります。割引は請求時に適用されます。


メリット⑦　イープラスでチケット優待
チケット予約サイト・イープラスにて、コンサート、演劇、スポーツ、各種イベントなど幅広いジャンルから、人気の公演チケットの先行予約や優待割引などの会員限定特典を利用できます。

コクーンシティだけでなく西友などでもおトクになるコクーンシティカードセゾンは、年会費永年無料ですから、これらの店舗を普段から利用しているなら持っていて決して損はない1枚だといえます。


一例として、3人家族が車でコクーンシティへ行き、エクセルシオールカフェで各自が440円のドリンクを注文、MOVIXさいたまで映画を見た後、グローバルワークで洋服を2万円分購入し、カプリチョーザで4,000円分の食事を摂ったケースで考えると、440円（ドリンク割引分）＋300円（映画料金割引分）＋1,000円（洋服代割引分）＋200円（食事代割引分）の計1,940円が割引されることになります。

なお駐車料金に関してこの例で考えると、コクーンシティカードセゾン特典で1時間分の料金が無料となり、さらに、MOVIXさいたまの利用で3時間分が無料に、1万円以上3万円未満のショッピング・飲食に対して3時間分が無料となるので、合計で7時間分まで無料となります（最大9時間まで無料になります）。

この例ではコクーンシティへの滞在は5～6時間ほどと考え、その場合、カード付帯の駐車料金1時間分無料特典がなくても駐車料金を支払うことにはなりません。
しかし、毎回、映画を見たり洋服を購入したりするわけではないので、日常的なショッピングのときなどにはカード特典の1時間無料分は大きなメリットとなります。


たとえば、2,000円以上1万円未満のショッピング・飲食では駐車料金2時間分が無料となり、これにカード特典の1時間分が追加されると計3時間分が無料となります。
これなら余裕を持って行動できるでしょう。

なお、駐車料金は30分200円なので、カード付帯の1時間無料特典には毎回400円分の価値があると考えることができます。

では、このコクーンシティカードセゾンにデメリットはないのでしょうか。
あるとすればそれはどんなことなのかについてチェックしていきましょう。

コクーンシティカードセゾンのデメリット

デメリット①　ポイント還元率が高くない
何に交換するかによりますが、永久不滅ポイントの還元率の目安は0.5％となっています。
これは、クレジットカードのポイントとしては一般的な水準ですが、決して高いほうではありません。


デメリット②　家族カードが作れない
ETCカードは年会費無料で作れますが、家族カードは作れません。


デメリット③　付帯保険がない
旅行傷害保険やショッピング保険などは付帯しません。

ここでは一応、デメリットとして挙げましたが、年会費無料ということを考えれば、単に足りない点と考えたほうがいいでしょう。
実際のところ、カード取得にあたってはメリットのみを考えればよく、足りない点についてはほかのカードで補えばいいのです。


たとえば、ポイント還元率については年会費無料で1％還元のクレジットカードがほかにもあるのでそれを取得して、コクーンシティ以外ではそちらのカードで支払えばいいのです。

もしくは、コクーンシティにおいても、コクーンシティカードセゾンの提示だけで特典を受けられる店舗であれば、その提示と別の1％還元カードの支払いという組み合わせにより、おトクを二重取りすることが可能です。

なお、コクーンシティカードセゾンは、ポイントサイト「セゾンポイントモール」の利用により永久不滅ポイントが最大30倍貯まるので、ネットショッピングのときにはこれを忘れず利用したいところです。


同モールには、楽天市場やAmazon、Yahoo! JAPANショッピング、ベルメゾン、DHCなど、おなじみのネットショップ・モールが集まっているので、ここを経由していつもの感覚でネットショッピングするだけで効率よくポイントアップを図れます。

一方、家族カードがないことについては、夫と妻それぞれでカードを取得するか、あるいは家族カード取得可能なカードを別に作ればいいでしょう。
ただ、コクーンシティカードセゾンに関して言えば、コクーンシティで特に便利なカードであり、コクーンシティは家族で訪れることの多い施設ですから、家族で1枚だけという形でもそれほど不便ではないはずです。

旅行傷害保険については、年会費無料で旅行傷害保険が付帯するクレジットカードがあるので、そちらを併用すればいいでしょう。補償が足りなければ、年会費がかかる代わりに補償が充実しているカードを取得するか、旅行のときに別途保険に加入します。


また、ショッピング保険に関しては、国内でのショッピングではメーカー補償やショップの返品対応などで事足りることが多いため、コクーンシティの利用に関して言えば、この保険がないことも大きな問題とはいえないでしょう。
それ以外の利用で保険が必要であれば、別途、ショッピング保険の付帯したクレジットカードを作ればいいのです。

どんなクレジットカードにも一長一短があり、たとえ高スペックなカードでも、年会費が高いという形でのデメリットがあるものです。

コクーンシティカードセゾンは、コクーンシティではこのうえなく有益なカードなので、これ1枚ですべてに対処しようとするのではなく、足りない部分はほかのカードで上手に補うといいでしょう。

最後に、コクーンシティカードセゾンの審査についても触れておきましょう。

どのカード発行会社でも審査基準は非公開となっており、はっきりしたことは言えませんが、一般論としてはセゾンカードのような信販系のクレジットカードの審査は銀行系よりもハードルが低いといわれています。

さらに、このコクーンシティカードセゾンの場合、スーパーなどが発行する流通系カードとしての性格も持っているため、さらにハードルが低いと考えられます。

審査では年収や雇用形態、勤続年数などが主に検討されますが、年会費無料ということを考えると年収については高い水準を求められないはずです。
雇用形態は契約社員よりも正社員の方が審査に有利ですが、安定した収入があることが重要なので、勤続年数のほうがより重視されるでしょう。要は安定した収入があればいいのです。


それよりも重要なのは、信用面でマイナス要素がないということです。

たとえば、過去にクレジットカードの利用料金やローンの返済で延滞などがあれば大きなマイナスとなります。
また、延滞がないとしても、現時点で借入がありその額が大きい場合も審査に通らない可能性が出てきます（住宅ローン・自動車ローンなどは除く）。

その場合は、いったんすべての借入をきちんと返済してから改めて申し込みましょう。これは、コクーンシティカードセゾンだけに限らず、どんなクレジットカードでも同じことです。

ちなみに、それらのマイナス要素がないのに審査に落ちてしまうこともあります。それは、短期間のうちに複数のクレジットカードへ申し込みを行うようなケースです。これを多重申し込みといいます。

正当な理由があってそうしているとしても、カード発行会社から見れば不審な行動と映り、審査にはマイナスに働きます。
短期間に3枚以上の申し込みをすると多重申し込みと見られるようです。


また、これまでに、カード入会後、短期間（半年以内）で退会したことがあれば、入会特典だけを狙った入会と見なされ、その後は審査が厳しくなるといわれています。


ここで述べたことは一般論ですが、コクーンシティカードセゾンの審査においても当てはまるはずなので、注意できるところは注意しておいたほうがいいでしょう。


コクーンシティカードセゾンは、年会費永年無料であるにもかかわらずコクーンシティの特典に関して突出したメリットを持つ1枚であり、同モールをよく利用する方にとっては、使えば使うほどそのおトクさを実感できる優れたクレジットカードだといえます。

審査基準に関してもおそらくそこまで高くはないでしょうから、普段からコクーンシティを利用している方、これから利用しようと思っている方はぜひ取得してみてください。