自分の信用情報が心配な人は開示請求してみよう! 開示請求の仕方から信用情報回復までの流れを丁寧に解説!
信用情報って、なんだろう
Yahoo! で「信用スコア」を開始するというニュースが話題になりました。
本人確認の度合い、信用行動度合い、消費行動度合い、ヤフーの利用度合いという情報を取得し、それを提携している会社で利用するというものですが、「気付かない間に、個人情報が利用される」ということに、ユーザーが驚いたというものです。
店の予約状況や無断キャンセルなどに信用度合いがスコアリングされるというものですが、日常生活で便利に利用しているクレジットカードなどでも、信用情報がとても重要なものとして扱われています。
クレジットカードやローンの申請を行ったとき、「審査に落ちてしまった」ということがあります。
審査のときに【クレジットカードヒストリー】などの【信用情報】というものが重要視されるということを聞いたことがある方もいることでしょう。
とても大事なものなので「信用情報ってなに?」「どのような情報が載っているの?」ということがなくなるように、どのようなものなのか・なぜ重要なのかという詳細を確認し、自分の信用情報がどうなっているのか振り返ってみましょう。
信用情報の基本
「信用情報」というのは、クレジットカードやローンなどの申し込みや契約に関する情報のことです。
氏名・生年月日・性別・住所・電話番号・勤務先・勤務先電話番号・運転免許証等の記号番号などの「本人を識別するための情報」のほか、クレジットやローンの申込内容や契約内容、支払状況、残高などが登録されています。
携帯電話やスマートフォンの割賦購入などもローンと同様に扱われているため、氏名や住所、支払い履歴などが信用情報として登録・保存されています。
登録・保存された信用情報何のためにあるのかというと、新たにクレジットカードに申し込んだときやローン申請を行ったときに「この人にカードやローンを貸しても、きちんと返済してくれるだろうか」という与信判断のために使われます。
信用情報を登録する機関は、日本に3つあります。
- 割賦販売法・賃金業法指定信用情報機関(CIC):主にクレジットカード会社が加盟
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC):銀行が加盟
- 日本信用情報機構(JICC):消費者金融や信販会社が加盟
カード会社やローン会社がそれぞれ加盟している信用機関に、信用情報を登録・保存していくことになります。
信用情報が悪いと、どうなるの?
クレジットカードやローンの「返済延滞」や「債務整理」など、問題が起きた場合に残る情報を【事故情報】と言い、事故情報は一定期間消えることなく、信用情報に残ることになります。
事故情報が載ってしまった場合、新しいクレジットカードを作ることができなくなったり、キャッシングなどで新たな借り入れができなくなってしまったり、ローンを新しく組むことができなくなってしまいます。
携帯電話やスマートフォンを割賦で購入している場合、毎月の支払いが延滞してしまうと、事故情報に載ってしまうこともあるので、気を付ける必要があります。
信用情報は5~10年程度の保存期間が設定されていると言われ、その期間が過ぎるまで事故情報が残ることになり、その間クレジットカードやローンの審査に通りにくくなってしまうなどの悪い影響が出てしまうため、十分に気を付ける必要があります。
信用情報を開示してみよう
新しいカードやローンを申し込みたいけど、信用情報が不安という方は、自分の信用情報がどうなっているのかを開示して確かめてみることができます。
開示できる情報は、氏名・住所などの本人を識別するための情報から、クレジットカードの支払い予定の情報・開示請求をされた記録や、契約における情報・入金履歴・延滞や破産などの有無などのクレジット記録、利用日や利用目的などの利用記録となっています。
信用機関ごとに、どのような情報が開示できるのか・開示方法・費用などを確認していきましょう。
CIC(割賦販売法・賃金業法指定信用情報機関)
クレジットカード会社が加盟していることの多い「CIC」では、4つの方法で開示請求ができます。
- パソコン
- スマートフォン
- 郵送
- 窓口
インターネット(パソコン・スマートフォン)での開示請求
毎日8時~21時45分までの間、以下の条件を満たすパソコンかスマートフォンがあれば即時に確認可能です。
- インターネットが使えるPDFの閲覧できるパソコンかスマートフォン
- クレジットなどの契約に利用した発信番号を通知できる電話
利用手数料は1,100円(税込)で、クレジットカードの一括払いとなっています。
- 手順
-
- 手続き前の確認事項を読み、その下にある「パソコンでの開示手順へ」をクリックします。
- 掲示された電話番号に、契約時に登録した電話から掛けて、受付番号を取得します。
- 1時間以内に、パソコンで「お客様情報」に必要事項・受け付け番号を入力します。確定ボタンを押したときに、手数料が発生します。
ファイルをダウンロードできるようになり、保存や印刷ができます。開示の詳しい読み方は、CICのサイトで確認することができます。
郵送での開示請求
- 申込書
- 本人確認書類(運転免許証やパスポート・健康保険などから住所を確認できるものを含めた2点が必要となります)
- ゆうちょ銀行で発行の1,000円分の定額小為替証書
上記をCICに送付後、10日程度で情報開示書が到着します。
申込書はCICから入力・作成後、プリンターで出力が必要となりますが、プリンターを持っていない方は電話で申込書を取り寄せることができます。
本人以外の任意代理人・法定代理人・法定相続人が申請する場合は、それぞれ専用の申込書が必要となりますので、気を付けましょう。
窓口での開示請求
CIC開示窓口(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・岡山・福岡)へ出向き、タッチパネル端末機に入力・操作することで、開示報告書をその場で受け取ることができます。
窓口は平日の10時~12時、13時~16時の受け付けで、手数料は現金500円となっており、開示請求時には、以下2つが必要です。
- 本人確認書類
- 契約時に登録した電話番号
本人確認書類は1点でよいものと2点必要なものがあります。
旧姓などの開示を希望する場合は、戸籍謄本などの旧姓などが確認できる本人確認書類が必要となるので、必ず確認をしてから向かいましょう。
手数料が一番安いので、窓口が近くにあって、すぐに開示報告書がほしいという方は、出向いてみるのもいいでしょう。
KSC(全国銀行個人信用情報センター)
登録情報の開示は、郵送による申し込みのみで行っています。
- 申込書
- ゆうちょ銀行・郵便局で発行の1,000円分の定額小為替証書
- 運転免許証やパスポートなどの本人確認書類を2点
上記を全国銀行個人信用情報センターへ郵送すると、1週間~10日ほどで到着します。
原則として「本人限定受取郵便(特例型)」で郵送されますが、簡易書留での郵送も選択することができます。
また少しでも早く確認したいという場合は速達を選択することもできますので、郵送代金として280円分の切手を同封し、開示申込書の欄外に「速達希望」と記載しましょう。(返信用の封筒はいりません)
登録情報開示申込書は、「サイトからダウンロードして記入」するか、プリンターがない方は「コンビニのマルチコピー機を利用して印刷」または、「センターの問い合わせ先に電話連絡をして、取り寄せる」ことができます。
JICC(日本信用情報機構)
開示方法は、3つの方法が用意されています。
- スマートフォン
- 郵送
- 窓口
スマートフォンでの開示請求
メンテナンス時間を除き、24時間365日受付を行っています。
- クレジットカード(1回払いのみ)
- セブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニエンスストア
- みずほ銀行や三井住友銀行などのペイジー対応となっている金融機関(銀行、信用金庫等)のATM
- 楽天銀行やジャパンネット銀行などのペイジー対応のオンラインバンキング
クレジットカード以外の支払い方法は、開示手数料とは別に支払手数料がかかるので、気を付けましょう。
JICCのサイトに載っているQRコードを、スマートフォンで読み取り、「スマートフォン開示受け付けサービス」のアプリをダウンロードします。
利用規約を確認のうえ、メールアドレスを送信します。
折り返しのメールに載っているパスワードを、1時間以内にパスワード入力画面に入力します。
画面の案内に沿って、氏名・生年月日・住所・電話番号等を入力します。
画面の案内に沿って、運転免許証などの本人確認書類を撮影し、画像データを送信します。氏名・生年月日・現住所がはっきりとわかるように撮影することが重要です。パスポートや保険証などは現住所が記載されている欄を必ず撮影しましょう。
開示手数料の支払い方法を選択します。
不備があった場合、メールや電話で確認の連絡がきますが、不備がなければ開示結果が簡易書留(親展)・転送不要で送付されます。速達や本人限定受取郵便に変更はできません。
郵送での開示請求
- 開示申込書
- 本人確認書類(運転免許証やパスポート・健康保険などを1点または2点)
- 「ゆうちょ銀行・郵便局で発行の1,000円分の定額小為替証書」か「クレジットカードでの開示等手数料お支払い票」
- 「カード有効期限」「カード名義人氏名」
上記をJICCに送付後、1週間~10日程度で情報開示書が到着します。
申込書はJICCのフォームから入力・作成後、プリンターで出力が必要となりますが、プリンターを持っていない方はコンビニのマルチコピー機で印刷することができます。
現姓と旧姓など複数の名義での開示を希望する場合、名前ごとに開示手数料が必要です。また、所定の手数料を支払うことで、速達・・本人限定受取郵便を選択することができます。
窓口での開示請求
JICC開示センターの窓口(東京・大阪)で、開示申込書に記入または印刷してきた申込書を提示して受付をすることができます。
窓口は平日の10時~16時の受け付けで、手数料は現金500円となっており、開示請求時には、本人確認書類の原本が必要となります。
顔写真がある本人確認書類は1点、顔写真のないものは2点用意が必要となるので、注意しましょう。
旧姓などの別氏名での登録情報の開示を希望する場合は、現氏名と旧姓(別氏名)のつながりがわかる本人確認書類「戸籍謄本(または抄本)」などが必要となります。
JICCも窓口での手数料が一番安いので、近くにある方は、開示センターへ行ってみましょう。
本人以外の開示請求
法定代理人・任意代理人・法人代表者・法人代理人・亡くなられた方の開示請求は、郵送か窓口で手続きを行うことができます。
信用情報に傷がついていた時の信用回復の方法とは
もし延滞などを行ってしまいブラックリストに載ってしまっていた場合、早く信用情報を回復するには支払い・借金を完済することが一番です。
保存期間内で履歴が残っている場合、事故情報が消えないため、クレジットカードやローン契約の審査に通らないことがありますが、返済状況によっては、まれにローン契約をすることができる場合などもあります。
審査に落ちてしまった場合は、保存期間が終了するまで信用情報を傷つけないような生活を行うことで、自然と信用情報を回復させることができます。
しかし、信用情報の保存期間は機関や利用会社によっても違いますが、5年~10年と言われているため、長い時間待つ必要が出てしまいます。
そのためにも、信用情報に傷をつけないように、クレジットカードやローンは期限内にきちんと返済を行い、正しく使いましょう。
信用情報をきれいにしておくことで、いざという時に「審査に通るだろうか」という不安を抱くことなく、堂々と申し込みをすることができます。
また、クレジットカードは正しく使っていることで、上級カードへのインビテーションが届くなど、多くのポイントが獲得できるポイントプログラムへの参加や充実のサービスを受けられるようになり、よりお得に利用することができるようになっていきます。
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