キャッシュレス決済が進み、電子マネーやクレジットカードなどを使って「支出管理を楽にしたい」「お得にポイントを貯めたい」と思っていても、どれを選んで使ったらよいか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
多くの店舗で利用できる電子マネーの一つ「iD」の使い方や他の電子マネーと比較した時のメリット・デメリットをご紹介します。
iDはApple Payに対応している電子マネーの一つです。
もちろんGoogle Payにも対応しているため、iPhone以外のスマートフォンでも利用可能です。
そのため、iDはスマホを使って電子マネー決済を利用したいと考えている方やカード発行が面倒という方にもぴったりの決済方法です。
使い方は、iDが搭載されたカードまたはスマートフォンをカードリーダーにかざすだけです。
全国114万3000カ所以上のiDマークのある店舗であればどこでも利用でき、一部の自動販売機やタクシーなどにも対応しています。
iDの他にも多くの電子マネーがあり、種類によって「ポストペイ型」「プリペイド型」「デビット型」と支払いのタイミングが異なります。
主な電子マネーの支払い方式と1回の決済で使える上限額を比較してみましょう。
電子マネー |
---|
iD |
QUICPay |
PayPay |
d払い |
楽天Edy |
WAON |
nanaco |
Suica |
支払い方式 | 1回の利用限度額 | ||
---|---|---|---|
プリペイド型 (前払い) |
ポストペイ型 (後払い) |
デビット型 (即時払い) |
|
○ | ○ | ○ | - (店舗によって 設定されている場合あり) |
○ | ○ | ○ | 2万円 (QUICPay+は上限額なし) |
○ | ○ | - | 最大50万円 |
○ | ○ | - | 49,999円 (ネットのみ最大100万円) |
○ | - | - | 5万円 |
○ | - | - | 5万円 |
○ | - | - | 5万円 |
○ | - | - | 2万円 |
ポストペイ型(後払い)の場合、基本的に紐づけたクレジットカードの限度額=電子マネーの限度額になるため、クレジットカードの限度額が30万円の場合、電子マネーの1か月の利用可能額も30万円までということになります。
それに対し、プリペイド型(前払い)の場合、チャージ限度額=1回の電子マネー利用可能額になるため、1回の決済可能額は少額ですが、1日・1ヵ月の利用限度額は実質なしということになります。
ポストペイ型(後払い)であれば、利用前にチャージをしたり、残高を確認したりする必要が無いため、チャージ型の電子マネーよりも手間なくスピーディーに決済を済ませることが可能です。
Apple PayやGoogle Payを利用してiDをスマホで使う際、基本的には充電切れになると決済ができなくなってしまいます。
しかし、Google Payの場合、完全に充電切れになる前であれば、電源をオフにしても決済を行うことが可能です。
そのため、Google Payを利用していて充電が残り少なくなってしまった場合には、完全に充電切れになる前に電源をオフにしておくことをおすすめします。
一方で、Apple Payの場合は、iPhoneやApple Watchなどの使用端末の電源をオフにすると決済ができなくなってしまうため、注意が必要です。
充電切れ | 電源オフ | |
---|---|---|
Apple Pay | × | × (交通系ICカードのみ 例外あり) |
Google Pay | × | ○ |
交通系電子マネーのSuicaやPASMOはモバイル決済も可能なため、既にカードを所持している方の中にはスマートフォンへの取り込みを検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただし、Apple PayにSuicaやPASMOを取り込む場合、一度移行すると元のカードは使用不可になり、再び取り出して使用可能にすることはできません。
カードを使いたい場合には、これまで使用していたものとは別に新規発行する必要が生じてしまうため、カードを使う予定がある方は移行しないでおくのがおすすめです。
iDは全てのクレジットカードに紐づけて使えるわけではありません。
iDが発行できるクレジットカードの一つ「三井住友カード(NL)」では、iDが専用カードでもスマートフォンでも使えます。
三井住友カード(NL)を発行すると、手数料無料でiD専用カードが発行できます。
この専用カードは、三井住友カード(NL)と紐づいたポストペイ型として利用できるため、チャージ不要でiD決済を行うことが可能です。
iPhoneやApple WatchでiDを使うには、Walletアプリにカードを登録する必要があります。WalletアプリははじめからiPhoneに標準で搭載されているアプリのため、インストールは不要です。
下記の手順でiDをApple Payに登録しましょう。
Apple Payへの登録後、利用規約に同意すると利用可能になります。
ただし、iDを登録できる端末はiPhone7以降のiPhone、Series2以降のApple Watchのみですので注意が必要です。
Apple Payを使ってiD決済する方法は下記の通りです。
iDを登録できるAndroid端末はFelica搭載端末のおサイフケータイ(R)アプリ6.1.5以上対応、かつAndroid5.0以上のスマートフォンのみです。
また、別途Google Payのインストールが必要ですので、登録前にあらかじめインストールを済ませておきましょう。下記の手順でiDを登録できます。
iPhoneと同様、この後利用規約に同意するとiDが利用可能になります。
Google Payを使ってiD決済する方法は下記の通りです。
基本的にiD利用日の翌日~1週間後に三井住友カード(NL)の利用明細に反映されることが多いですが、明確にいつ反映されると決まっているわけではありません。
三井住友カード(NL)の利用明細は、Vpassアプリをインストールし、カード情報を登録するだけで、いつでもスマートフォンから履歴や利用可能残額を確認するころが可能です。
三井住友カード(NL)で決済した時はもちろん、紐づいているiDで決済した場合でも三井住友カード(NL)のポイント「Vポイント」が貯まります。
「それなら全てiDで決済したら良いのでは?」と思われるかもしれませんが、実はiDよりも三井住友カード(NL)で決済した方が還元率が高い場合があります。
そのため、場面に応じてiDと三井住友カード(NL)の2つを使い分けるのがおすすめです。
まずは、iDではなく三井住友カード(NL)で決済すべき主な場面をご紹介します。
三井住友カード(NL)は、通常200円(税込)につき1ポイント(還元率0.5%)が付与されますが、では還元率がアップします。
年会費 | ETCカード | 発行期間 |
---|---|---|
永年無料 | 550円(税込) ※初年度無料 ※前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料※ |
でカード番号発行※ |
還元率 | 利用可能枠 | ブランド |
0.5%~7%※ | ~100万円 |
タッチ決済の場合、支払い時に「カード決済をします」と伝え、三井住友カード(NL)をカードリーダーにタッチするだけで支払いが完了するため、非常に簡単な決済方法です。
通常、iD決済に支払い上限額は設定されていませんが、店舗によっては1回の決済可能額が定められている場合があります。
万が一iDの決済ができなかった場合、クレジットカードの限度額を超えなければ高額の決済も可能な三井住友カード(NL)を使うようにしましょう。
ネットショッピング時、Vポイントの優待サイト「ポイントUPモール」を経由して三井住友カード(NL)で決済を行うと、還元率が通常の+0.5~9.5%にまでアップします。
※2022年10月現在※ポイント還元率は予告なく変更となる場合がございます。
下記のショッピングサイトのほかにも、様々な店舗やサービスが登録されています。
時期によってはさらに還元率が上がったり、クーポンが発行されたりと、ネットショッピング時にチェックして経由するだけでますますお得になります。
次に、三井住友カード(NL)ではなくiDを使うべき場面をご紹介します。
iDの最大のメリットは「簡単に、すぐに決済が完了する」点です。
特に、iDをスマホに取り込んでおくと、財布を出さずに支払いを終えられるため、少額の買い物の時にもiD決済は活躍します。
また、近年スーパーやコンビニでは混雑緩和のため有人レジとは別に「キャッシュレス決済のみ対応のレジ」を設置する店舗が増加しています。
このような場面でも、iDを使えばスマートに決済を終えられる上、おつりの小銭も発生しないため、特にVポイントの還元率が高い店舗以外ではiDを活用するのがおすすめです。
上でも紹介した通り、スピーディに決済したい場面ではクレジットカードよりもiDを使う方がおすすめです。
特にGoogle PayでiDを使っている場合、スマホが電源オフの状態でも支払いを済ませられるため、決済のたびにスマホを操作する手間もかかりません。
また、三井住友カード(NL)のタッチ決済が使える店舗は続々と増えている一方で、まだ全ての加盟店で使えるわけではありません。
自動販売機やタクシーなど、すぐに決済を終えたい場面や急いでいる時にiDを使うのがよいでしょう。
ポイント高還元の対象店舗での決済とスピーディに支払いを済ませたい時の決済とで三井住友カード(NL)とiDを使い分けると、ポイントが貯まりやすいだけでなく、現金よりも楽に決済を終えられます。
また、支払いを使い分けても、どちらの利用分も全て三井住友カード(NL)の明細で確認できるため、支出管理が一括化できるというメリットもあります。
キャッシュレス決済が進んでいる今こそ、クレジットカードと電子マネーを使い分けた支払い方法を習慣化すると非常にお得です。
初年度年会費 | 海外旅行傷害保険 | 国内旅行傷害保険 |
---|---|---|
永年無料 | 最高2,000万円※利用付帯 | - |
電子マネー | 発行期間 | 利用可能枠 |
でカード番号を発行 | ~100万円 |