小額のおつり投資が可能なトラノコの仕組みから使い方まで細かく解説! 他のおつり投資アプリと比較してメリット・デメリットを紹介
トラノコについて
トラノコとは、買い物のおつり(買い物金額の端数)を5円から1円単位で世界中の資産に毎月自動で分散投資してくれるアプリです。
クレジットカードなどでの買い物に限らず、ポイントやマイルで投資できるのもトラノコの特長です。トラノコのおつり投資の仕組みや投資に必要なことを紹介します。
トラノコの基本的な仕組み
トラノコは、アプリや提携家計簿アプリに登録したクレジットカードや電子マネーで買い物すると、連動したおつりデータがアプリ上に表示され、選択したおつりの合計が登録した銀行口座から自動で引き落とされて投資できる仕組みです。
おつりは「100円単位」「500円単位」「1000円単位」の3段階で設定可能です。270円の買い物をしたとすると、おつりは100円単位で30円、500円単位で230円、1000円単位で730円になるので、設定金額が高い方が投資に回せる金額は多くなります。
電子マネーのチャージ代金は投資に利用されません。
家計簿アプリを利用している方は、レシートを家計簿アプリにアップロードすることで現金決済分も投資することができます。
投資するおつりを買い物の度に選択する代わりに、毎月の投資上限額を設定して自動で投資可能です。投資額が少ない場合、「おつり投資の追加」で投資額を自由に増やすことも可能です。
運用状況は毎日更新され、投資している資産の構成情報と合わせてアプリで確認できます。
出金はいつでも可能で、出金リクエストで引き出す口数を指定すると、受付日から2営業日に出金額が確定、出金リクエスト受付日から1週間程度で登録した引き落とし口座に出金額が送金されます。出金リクエストから8日間は出金リクエストを新たにできません。
トラノコは投資額に関係なく毎月nanacoポイント、dポイント、ANAマイルのいずれかが付与されます。
ただし、毎月の投資に加え、nanacoポイントはnanaco公式ウェブサイトから、dポイントはdポイントクラブサイトから、ANAマイルはANAマイレージクラブウェブサイトから口座開設を申し込んで完了していることが、それぞれのポイント付与の条件です。
ポイントの投資方法
トラノコではnanacoポイントなど、買い物で貯まったポイントを投資に回すことが可能です。ポイントでの投資の手続きもアプリで簡単に行えます。
ポイント投資方法
- 投資したいポイントを選択
- 投資するポイント数を入力
※保有ポイント数を上限に、1回の投資額が5ポイントになるようポイント数を入力してください。nanacoポイントは1ポイント1円なので5ポイントから投資可能ですが、PointTownは20ポイントで1円なので、最低100ポイントは投資が必要など、ポイントによって交換率は異なります。
※ポイント投資は投資額が確定する「投資額締め日」の前であれば、いつでもキャンセル可能ですが、キャンセル時の戻り率はポイントによって異なります。また、投資したポイントで返還されるものと、トラノコが運営・開発・運用を行うTORANOTEC 株式会社によるポイントサービス「トラノコポイント」で返還されるものがあります。
マイルの投資方法
フライトや航空会社と提携しているクレジットカードの利用でマイルを貯めることができますが、使い切れずに失効させてしまった経験はありませんか。
トラノコではマイルを投資に回すことが可能なので、マイルを無駄にする心配がありません。マイルの投資もアプリから簡単に行えます。2022年12月現在はANAマイルのみの対応です。
マイルの投資方法もチェックしましょう。
マイル投資方法
- アプリにANAマイレージ番号を入力
- 保有マイル数が表示されたら、投資するマイル数を入力
※マイルはトラノコポイントに交換されてから投資に回るので、マイル投資をする際は事前にトラノコポイントに登録しましょう。
※1マイル0.5円なので、最低10マイルから投資できます。
※2022年12月現在、投資できるマイル数はひと月1,000マイルの上限があります。
※マイル投資も「投資額締め日」の前であれば、投資キャンセル可能です。ただし、マイルでの返還ではなく、投資金額と同額のトラノコポイントでの返還となります。
トラノコを始めるのに必要なこと
買い物のおつりに限らずポイントやマイルもアプリ上で簡単に投資できるトラノコを始めるには、口座開設など7つの設定が必要です。
トラノコを始めるのに必要な設定を確認していきましょう。初めに投資口座の開設が必要ですが、それ以外の設定に順番はないので、やりやすい流れで設定できます。
トラノコを始めるのに必要な7つの設定
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①投資口座の開設トラノコを利用するには、初めに投資口座を開設する必要があります。氏名、住所、生年月日などの入力、運転免許証などの本人確認書類のアップロード、マイナンバー情報の入力で口座を開設できます。
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②おつりデータ取得設定おつりデータ取得のため、提携家計簿アプリのアカウントを持っていない方は「トラノコおつり捕捉サービス」でアカウント作成、マネーフォワード、Zaim、マネーツリーといった提携家計簿アプリのアカウントを持っている方はID連携をすることで設定できます。
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③クレジットカードなどの登録提携家計簿アプリとの連携ではなく、トラノコおつり捕捉サービスのアカウントを作成して利用する方はクレジットカードや電子マネーの登録が必要です。
クレジットカードを利用していない方は、光熱費などの支払いに使用する金融機関口座を登録すれば、おつり投資できます。
クレジットカードなどを登録する際、カードの公式サイトからWeb明細を見るためのIDやパスワードが必要です。
登録前にカード公式サイトのWeb明細にログインできることを確認しましょう。Web明細を利用していないとカードを登録できないので、Web明細に登録しましょう。 -
④ファンド選択トラノコで用意している安定重視の「小トラ」、バランス重視の「中トラ」、リターン重視の「大トラ」の3種類のファンドから、許容度に応じて投資先を選びます。
リスクを抑えることを重視する「小トラ」は、債券などの比較的リスクの低い資産の割合が、大きなリターンを重視する「大トラ」は株式などの比較的リスクの高い資産の割合が多くなります。
小トラと大トラの中間の特徴を併せ持つ「中トラ」は、大トラ程ではありませんが、株式などの割合がある程度多くなります。 -
⑤引き落とし口座設定投資したおつりを引き落とす口座を設定します。トラノコはほとんどの金融機関に対応しているので、普段利用している銀行口座を指定することができます。
引き落とし口座を設定すると、毎月一度、自動で引き落としされます。口座設定は即時に完了しますが、みずほ銀行は登録から設定完了まで2週間程かかります。 -
⑥マイナンバー設定投資口座の開設時にマイナンバー情報を入力していない場合、マイナンバーを設定します。
マイナンバーの設定には「マイナンバーカード(個人カード)」「通知カード」「マイナンバー記載の住民票の写し」のいずれかのマイナンバー確認書類の画像をトラノコアプリからアップロードする必要があります。 -
⑦簡易書留確認番号入力投資口座開設後、数日程度で登録した住所宛てに簡易書留郵便が郵送されるので、書類に記載の確認番号をアプリで入力しましょう。
他の投資サービスとの違い
トラノコ以外にもおつり投資できるウェルスナビ運営のマメタスというサービスがあります。マメタスの基本情報とトラノコとの違いを紹介します。
マメタスについて
マメタスはトラノコ同様、クレジットカードなどのおつりで資産運用できる、ウェルスナビが運営するアプリです。預かり資金とユーザー数が国内最大のロボアドバイザー「ウェルスナビ」が資産運用するので、資産運用が初めての方も利用しやすいです。
仕組みもトラノコと似ていて、おつりは「100円」「500円」「1,000円」の3段階で設定でき、毎月一度、貯まったおつりが銀行口座から自動で引き落とされて投資できます。
マメタスを始めてから投資できるまでの大まかな流れもトラノコと変わりません。
マメタス登録から投資までの流れ
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①マメタスアプリをダウンロードし、ユーザー登録
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②家計簿アプリ「Moneytree」のアカウント登録・連携と、マメタス引き落とし口座を開設して自動積立設定※マメタスと連携しているMoneytreeアカウントと、利用明細を反映しているMoneytreeアカウントが一致しないと、マメタスにおつりが反映されません。
連携したアカウントと利用明細が反映されるアカウントに相違があり、マメタスにおつりが反映されない場合、Moneytreeで連携アカウントからマメタスの連携を解除し、マメタスからMoneytreeのアカウントを連携し直してください。 -
③買い物でおつりを貯める
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④おつりの引き落とし日10営業日前に引き落とし対象のおつりが確定※貯まったおつりと毎月の積立額の合計が1万円未満の場合、引き落としはされず、おつりは翌月に繰り越されます。
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⑤自動積立で設定した積立コース引き落とし日におつりの引き落とし※引き落とし日が休日の場合、翌営業日の引き落としです。
※おつり確定日にマメタス引き落とし口座が設定されていない場合、確定したおつりは翌月に繰り越されます。
※おつりの確定日から3営業日以内にマメタス引き落とし口座を変更すると、引き落としができない場合があります。引き落としできなかったおつりは繰り越しされず、積み立てできないので、引き落とし口座変更の際は注意しましょう。 -
⑥引き落とし日の3営業日、または、5営業日後にウェルスナビ口座へ入金※複数の引き落とし日がある積立コースを選択した場合、いずれかの引き落とし日からマメタス引き落とし日を設定する必要があります。
※ウェルスナビ for 住信SBIネット銀行を利用される方は、毎月一度の自動引き落としとは別にマメタス即日振替でも入金できます。
トラノコとマメタスの違い
どちらのサービスも、クレジットカードなどの利用金額の端数を100円、500円、1,000円単位でアプリから投資できるので、少額から手軽に資産運用を始めることができます。
しかし、最低投資額や手数料などに違いがあります。トラノコは最低5円から投資可能ですが、マメタスは最低でも1万円からの投資です。
トラノコは投資額に関係なく、月額300円の利用料がかかります。(口座開設完了後3ヶ月間は無料)口座開設後に22歳以下の学生の方には、23歳の誕生日を迎えるまで学割が適用され、月額利用料は無料です。マメタスは月額利用料がかかりません。
トラノコの運用手数料は年0.3%ですが、マメタスは預かり資金3,000万円までで年1.0%、3,000万円を超える分は年0.5%の運用手数料なので、トラノコの方がマメタスよりも運用手数料を低く抑えられます。
その他に、トラノコは出金手数料300円(口座開設後3ヶ月は無料)、マメタスは振込元金融機関への入金手数料がかかります。
また、設定できる引き落とし口座も異なります。
トラノコはほぼ全ての金融機関を引き落とし口座に指定可能ですが、マメタスは2022年12月現在、ウェルスナビ、ウェルスナビ for 住信SBIネット銀行、ウェルスナビ for ソニー銀行、ウェルスナビ for 横浜銀行のみの対応です。
トラノコはクレジットカードや電子マネーと連携可能
トラノコはマネーフォワード、Zaim、Moneytreeと連携可能で、いずれかの家計簿アプリを利用していれば、トラノコとアプリを連携するだけでクレジットカード、電子マネー、金融機関などの支出データを簡単に反映することができます。
クレジットカードなどとの連携には、Web明細を利用できることが条件です。
マネーフォワードとZaimではネットショッピングサイトとの連携やレシート画像のアップロードで現金のデータ反映など、家計簿アプリに取り込める決済は全て投資に回せるので、トラノコなら普段使用している家計簿アプリと連携して、少額投資を続けやすいでしょう。
少額から手軽に投資を始めたい方にはトラノコがおすすめ
トラノコは普段の買い物の端数をおつりとして投資できるアプリで、おつりは世界中の資産に自動で投資され、5円から1円単位で投資可能なので、興味がある方なら手軽に投資を始めることができます。
家計簿アプリとの連携でクレジットカードなどの利用データが反映されるので、トラノコと提携した家計簿アプリを利用していれば、おつりを簡単に投資に回せます。まずは少額から簡単に投資を始めたい方は、利用できる金融機関の多いトラノコを検討してみてください。
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