セブンカード・プラスを作るならVisaとJCBどっちがおトク? それぞれのサービスの違いに注目
イトーヨーカドーで月3回、5%オフに
電子マネー・nanacoを便利に使え、セブン-イレブンやイトーヨーカドーなどでもおトクに使えるクレジットカード、セブンカード・プラスを知っていますか?
ここではまず、このカードの基本スペックから見ていきましょう。
国際カードブランド
国際カードブランドはVisaかJCBから選べます。
カードの種類
nanaco一体型(クレジットカードとnanacoの機能が一緒になったカード)か、nanaco紐付型(すでに持っているnanacoやnanacoモバイルに紐付けられるカード)のどちらかを選べます。
nanaco一体型では申し込み時にオートチャージを設定でき、カードが届いてすぐにnanacoを使えます。
申し込み条件
原則として18歳以上で、本人または配偶者に継続して安定した収入がある方、もしくは、18歳以上で学生の方(高校生除く)。ただし、未成年または学生の方は、申し込みの際に「親権者同意書」が必要となります。
家族カード会員は、本会員と生計を同一にする配偶者・親・子ども(高校生を除く18歳以上)にあたることが申し込み条件となります。
年会費
本体カード、家族カードともに年会費無料となります。
ポイントサービス
クレジット利用などで貯まるのはnanacoポイントです。ポイントの貯まり方については、この後、改めて詳細に説明します。
イトーヨーカドーハッピーデー5%オフ
毎月「8」の付く日(8日、18日、28日)に、全国のイトーヨーカドーにおいて、このカードで支払うかカード提示のうえ現金払いすると、食料品・衣料品・住まいの品が5%オフとなります。
ショッピング保険(海外)
海外においてこのカードで購入した品物の偶発の事故による破損・盗難などの損害を、年間100万円を限度に補償します(自己負担額1事故につき1万円)。
追加カード
家族カードのほかETCカードを年会費無料で追加できます。また、nanacoカードを持っている方はそのカードを電子マネー・QUICPayとして使えます。ただし、nanaco一体型カード、nanacoモバイルはQUICPayとしては使えません。
セブン-イレブン・イトーヨーカドー・デニーズなどでポイント3倍
では、セブンカード・プラスではどのようにnanacoポイントが貯まっていくのでしょうか?
ポイントが貯まるところ
nanaco一体型の場合は本会員のカードに搭載されたnanacoに貯まり、nanaco紐付型の場合は入会時に登録した本会員のnanacoカード/モバイルに貯まります。
ポイントの貯まり方
ポイントの貯まり方は次の通りとなります。
通常のクレジット利用
200円(税込)ごとに1P。ショッピングのほか、公共料金、携帯電話料金、ETCカード利用分、nanacoクレジットチャージ/オートチャージの利用でも同様に貯まります。
セブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークマート、デニーズ、ファミール、バーニーズニューヨーク、八ヶ岳高原ロッジ
200円(税込)ごとに3P。
西武、そごう、アリオ、セブンネットショッピング、グランツリー武蔵小杉、プライムツリー赤池、ビックカメラ
200円(税込)ごとに2P。
カード提示の現金払いの場合
イトーヨーカドー、ヨークマートでは200円(税別)ごとに1P。
nanacoボーナスポイント
セブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークマートにて、nanacoボーナス対象商品をクレジット払いで購入すると、通常のポイントのほかにボーナスポイントが加算されます。加算ポイント数は商品によって異なります。
累計ボーナスnanacoポイント
イトーヨーカドー、ヨークマートでの1年間のポイント対象金額(クレジット払い/カード提示による現金払い)の累計に応じてボーナスポイントが加算されます。
加算されるボーナスポイントは、100万円(税別)の利用で3,000P、150万円(税別)の利用で1万P、150万円からは100万円(税別)単位で1万Pとなります。
ポイントの使い道
nanacoポイントは、1Pから電子マネーnanaco1円分に交換できます。
交換、利用可能な店舗にはセブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークマート、ヨークベニマル、デニーズ、セブン美のガーデン、西武、そごう、アカチャンホンポ、ファミール、芝のらーめん屋さん、ザ・プライス、エッソ・モービル・ゼネラルがあります。
そのほか、nanaco払いができる店舗は全国に100万店以上(2022年9月末時点)存在しています。
また、nanacoポイントは500P→250ANAマイルへ、あるいは、500P→500ANAコインへ交換することもできます。
ポイントの有効期限
当年4月1日から、翌年3月末日までに得たポイントは、翌々年の3月31日まで利用できます。つまり、ポイントの有効期限は最大2年です。
――以上、見てきたように、通常のクレジット利用では200円(税込)ごとに1P(1円相当)の付与となり還元率は0.5%ということになります。これは、クレジットカードの中では一般的で、決して高いほうではありません。
しかし、セブン-イレブンやイトーヨーカドー、西武、ビックカメラなど、ポイントが2~3倍となる店舗をよく使う方なら、比較的効率よくポイントが貯まっていくはずです。特にイトーヨーカドーでは、“ハッピーデー5%オフ”の特典もあって、大変おトクなカードとなっています。
国際カードブランドはVisaとJCBのどちらがいいか
では、このセブンカード・プラスを作る場合、国際カードブランドはVisaとJCBのどちらを選ぶのがいいのでしょうか?
国際カードブランドにはそれぞれ特徴があり、どちらがいいとは言い切れません。しかし、使う人のニーズに応じて、どちらがより適しているということは言えます。
セブンカード・プラスVisaブランドの特徴
世界中で使える
Visaは世界で最も広く普及している国際カードブランドといわれており、Visaブランドのセブンカード・プラスも海外旅行の際、多くの店舗で使えます。
モバイルSuicaへのチャージ分にポイントが付与
モバイルSuicaへのチャージ分に対して、200円(税込)ごとに1Pが付与されます。一方、JCBのほうではポイントが付与されません。
Visa優待パスポート
旅行先での特典が満載の各種優待クーポン、便利なショッピングガイドなどを利用できます。
海外アシスタンスサービス・ハローデスク
世界51都市にあるハローデスクで現地スタッフが日本語で問い合わせに対応します。
セブンカード・プラスJCBブランドの特徴
ディズニーデザインを選択できる
JCBブランドのみディズニーデザインを選択できます。
なお、セブンカード・プラスの会員には一定の条件を満たすことで、セブンカード・プラスゴールドというカードが送られてきますが、こちらにはディズニーデザインはありません。
海外主要観光地のJCBプラザ/プラザ ラウンジを利用できる
海外主要観光地に設置されたJCBプラザ/プラザ ラウンジで、日本語スタッフによる観光情報提供、ホテルやレストラン、各種チケットの予約、緊急サービス(カード紛失等の対応)などのサービスを受けられます。
スマートフォンアプリ「JCB海外優待 たびらば」
全23エリアのおトクな優待情報やナビ機能付き主要エリアマップが、通信環境がなくても見られるスマホアプリです。このほか、ハワイに特化したスマートフォンアプリ「JCBハワイガイド」もあります。
――使える店が多いという点ではVisaのほうが有利ですが、日本国内ではJCBとVisa、それぞれの加盟店数はそう大きな差はないので、このカードを主に国内で利用する方ならどちらを選んでも、使える店が少なくて困るということはないでしょう。
はっきり言えるのは、モバイルSuicaを使っているならVisaがよく、海外でJCBプラザを利用したければJCBがいいということです。
また、すでに、VisaブランドかMasterCardブランドのカードを持っているなら、セカンドカードとしてこのカードではJCBを選ぶというのも、選択肢の1つとなります。
JCB→Visa、Visa→JCBといったブランドの切り替えはできない
さて、よく考えて国際カードブランドを選びカードを作ったとしても、その後の生活環境の変化などに伴い、別のブランドに変えたくなることがあるかもしれません。
たとえば、引っ越しでそれまで使っていなかったモバイルSuicaを使うようになった場合、チャージでポイントが貯まらないJCBブランドからVisaに変えたいというケースがありえます。もちろん、その逆に、VisaからJCBに変えたいケースもあるでしょう。
では、いったんどちらかのブランドで作ったセブンカード・プラスを、もう一方のブランドのカードに切り替えることはできるのでしょうか?
結論からいえば、切り替えはできないので、どうしてもブランドを変えたければ一度退会して、再度もう一方のブランドで申し込みするしかありません。これは切り替えではないため、審査もやり直しとなります。
そのように、同じカードでブランドを変えることは決して不可能ではありませんが、カードの退会や入会を繰り返すのは、一般論としてカード発行会社の嫌うところでもあるため、あまりすすめられません。
最悪、個人の信用情報にもかかわってくるため、やはり、申し込み前にどちらのブランドに申し込むかよく考えておくべきです。
このカードには海外旅行傷害保険が付帯していないこともあり、メインカードではなくサブカードとして取得する方も多いと思います。サブカードということになれば、メインカードの国際カードブランドによって、このカードのブランドを決めてもいいでしょう。
つまり、メインカードがJCBならこのカードはVisaにして、メインカードがVisaやMasterCardならこのカードをJCBにするといったことです。
先にも触れたように、どの国際カードブランドがよいとは言い切れないところがあるので、自分のニーズをよく検討して決めるしかありません。
国際ブランド | Visa/JCB |
---|---|
カードの種類 | nanaco一体型/nanaco紐付型 |
年会費 | 無料 |
ポイントサービス | nanacoポイント |
優待特典 | イトーヨーカドーハッピーデー5%オフ、セブン旅デスク最大5%オフなど |
付帯保険 | 100万円限度のショッピング保険(海外) |
追加カード | 家族カード(年会費無料)、ETCカード(年会費無料) |
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