「高還元のクレジットカード=お得」という感覚があれば、一回捨てた方が良いかもしれません。
おいしい話の裏には、必ず落とし穴があります。
クレジットカードも同じで、いくら還元率が高くても、使いづらくてポイントは貯まらないしポイント利用もできなければ本末転倒です。
大切なのは還元率が高いだけでなく、自分のライフスタイルにも合う一枚を探すこと。そこで、カード選びの手助けになるような情報をご紹介します。
・還元率が1.2%のカードのデメリット
・高還元で使い勝手が良い3枚のカード
・各ポイントの貯め方や使い道の具体的なイメージ
リクルートカードはリクルート社が発行するクレジットカードです。
ポイント還元率が1.2%と高還元率で有名なカードで、買い物だけなく公共料金の支払いなどでも還元率は1.2%と変らないため、普段使いで多くのポイントを貯められる魅力があります。
また、リクルートカードは年会費無料で海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険が付帯しています。
付帯形態は利用付帯ですが、年会費無料で海外・国内両方の傷害保険が付帯しているのでサービス内容においては文句なしといえるでしょう。
そんな一見便利なリクルートカードにも、デメリットがあります。
国際ブランド | VISA・JCB・MasterCard |
---|---|
申込み資格 | 18歳以上で、本人または配偶者に安定した収入がある方(高校生を除く) |
年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.20% |
ポイント利用 | 1ポイント=1円から |
海外旅行傷害保険 | 利用付帯
最高2,000万円まで |
国内旅行傷害保険 | 利用付帯
最高1,000万円まで |
優待 | じゃらんnet・ホットペッパー・ポンパレなど |
リクルートカードの最大のメリットは高還元率であることですが、ポイントの使い道が限られていることがネックでもあります。
では、リクルートカードの落とし穴はどこにあるのでしょうか?
リクルートカードのデメリットに焦点をあてて検証していきましょう。
リクルートカードで貯まるリクルートポイントの使い道は、じゃらんやホットペッパーなどの自社コンテンツへの利用、もしくは、Pontaポイントに交換程度しか、使い道がありません。
普段ホットペッパーやじゃらん、ポインタカードをよく利用する方は、リクルートカードの高還元率を活かすことができますが、そうでない方にはポイントの使い道が限られてしまうので、リクルートカードのメリットはあまり得られないでしょう。
また、リクルートカードはPontaカードと一体型ではないため、Pontaポイントに交換して利用したい場合は、リクルートカードと別にPontaカードを持っておく必要がある点も残念な点です。
リクルートの自社コンテンツで使う | リクルートポイント1ポイント→1円相当
じゃらん・ポンパレモール・ホットペッパーグルメ・ホットペッパービューティー・じゃらんゴルフ・Oisixなど |
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Pontaポイントに交換して使う | リクルートポイント1ポイント→Pontaポイント1ポイント
Pontaカード提携店舗で利用 |
自社コンテンツサービスをリクルートカードで利用しても特典がなく、還元率も高くなりません。
同じ商品を買う場合でも、例えば還元率が1.0%の楽天カードで楽天市場を利用した場合の方が結果的にお得になる場合があります。
例えば、楽天市場で10,965円のコンタクトレンズを楽天カードで購入した場合、通常は還元率1.0%で109ポイント付与となりますが、ポイント特典の「ポイント2倍」が適用されると合計ポイントが327ポイントとなります。※2022年2月時点のポイントプログラムの場合。
通常 還元率 | ポイント特典 | |
---|---|---|
リクルートカード | 1.20% | なし |
楽天カード | 1.00% | 楽天市場経由で購入した場合→通常ポイント+2倍 |
ポイント特典がないリクルートカードは、通常還元率1.2%分のポイントとなる131ポイントが付与されるため、リクルートカードよりも楽天カードの方が196ポイントも多く得ることになってしまいます。(下表参照↓)
10,965円のコンタクトレンズ購入 | 付与ポイント | |
---|---|---|
リクルートカード
(ポイント特典なし) |
10,965×1.2%=131ポイント | 131ポイント |
楽天カード
(通常ポイント+2倍) |
10,965×1.0%=109ポイント
109ポイント×2=218ポイント |
327ポイント |
このように通常還元率が高くても特典ポイントサービスがないことで、他のクレジットカードよりもポイント還元率が低くなってしまう現象が起きてしまうため、リクルートカードに特典がないことは痛いデメリットといえるでしょう。
リクルートカードの提携先は、じゃらんやホットペッパー、ポンパレなどです。
普段からじゃらんやホットペッパー、ポンパレをよく利用する方はポイント還元や割引特典等を利用出来るためリクルートカードをお得に利用できるでしょう。
しかし、じゃらんやホットペッパー、ポンパレなどを利用する機会のない方にはリクルートカードのポイントの使い道は大変限られてしまいます。
また、ポイントの交換レートにより、還元率が他社のカードよりも低くなってしまうこともあるので、リクルートカードの提携先の利用がない方は他社のクレジットカードを選ぶ方がよいでしょう。
リクルートカードは通常のポイント還元率が1.2%と高還元率ですが、他にもポイントの還元率がよいクレジットカードがあります。
通常のポイント還元率はリクルートカード以下でも、ポイントを多く貯めることのできる特典やサービスが多く、ポイントの使い道も多いクレジットカードは総合的にお得に利用ができるため、ポイント還元率がよく使い勝手もよいクレジットカード3枚を紹介していきましょう!
1.楽天カード
2.ヤフーカード
3.JCB CARD R
楽天カードは、クレジットカードの中でも審査難易度が比較的やさしく、18歳以上であれば学生や専業主婦などでも申し込みが可能です。
年会費無料で発行手数料もかからないため、誰でも持ちやすいカードといえるでしょう。
また、楽天カードは自社コンテンツや提携先が他社と比べて圧倒的に多いため、楽天市場など自社サービスや提携店舗の特典が手厚い傾向にもあります。
ポイント還元率は通常1.0%ですが、普段から楽天系列のショップなどを利用する方はポイントをどんどん貯めて、使うことができるので、通常よりもお得に買い物などを楽しめるでしょう。
国際ブランド | VISA・JCB・MasterCard・AmericanExpress |
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申込み資格 | 18歳以上の方(高校生を除く)
楽天会員の方 |
年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.0%
100円につき1ポイント付与 |
ポイント利用 | 1ポイント=1円から |
海外旅行傷害保険 | 利用付帯
最高100万円まで |
付帯機能 | 楽天Edy・楽天ポイントカード |
優待店舗 | LAWSON・エディオン・DAIMARU・MATUZAKAYA・TOKYU HANDS・魚民など |
ポイントアップ対象 | 楽天トラベル・楽天市場・楽天Rakoo・加盟店・楽天ブックス・楽天銀行などの楽天グループサービスなど |
・楽天サービス利用で貯める
楽天カードの通常ポイント+ボーナスポイント2倍=ポイント3倍
・楽天カードが使えるお店で貯める
楽天カード提示で100円につき1ポイント+楽天カード利用で100円につき1ポイント=2ポイント
・楽天カード優待店舗利用で貯める
楽天カード利用ポイント1倍+各店舗のボーナスポイント
・楽天Edyのチャージ・利用で貯める
楽天Edyチャージで200円につき1ポイント+楽天Edy利用で200円につき1ポイント=2ポイント
・公共料金の支払いで貯める
100円につき1ポイント
楽天カードの通常還元率は1.0%です。
以下の買い物をした際にどのくらいのポイント還元を受けることができるのかシミュレーションしてみましょう。
1・2・3を合わせると計990ポイント獲得ができます。
通常ポイントだけでなくボーナスポイントが加算されていくことでポイント獲得率が非常に高くなります。
楽天カードは楽天の自社サービスのみならず全国に楽天ポイント加盟店・楽天Edy加盟店が多くあり、楽天カード払いをするとポイント獲得率がアップするため、普段から楽天サービスを利用する方やクレジットカード払いを利用する方に楽天カードはおすすめです。
ヤフーカードは、Yahoo!JAPANが発行するTカード一体型クレジットカードです。
Tカードと一体になっているため、ファミリーマートなどTポイント加盟店ならば、クレジットカードの付与ポイントの他にTポイントも付与されるのでポイントの2重取りが可能となります。
そのため、通常還元率がリクルートカードよりも低くても、リクルートカード以上にポイントをお得に貯めることができます。
国際ブランド | VISA・JCB・MasterCard |
---|---|
申込み資格 | 18歳以上の方(高校生を除く)
楽天会員の方 |
年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 1.0%
100円につき1ポイント付与 |
ポイント利用 | 1ポイント=1円から |
Tポイント | 1.0%
100円につき1ポイント付与 |
ポイントアップ対象 | Yahoo!JAPAN各種サービス・LOHAKO→3%(Tポイント2%+PayPayボーナスライト1%) |
ショッピング補償 | Yahoo!ショッピング・ヤフオクなどの新品・中古問わず90日間補償 |
付帯機能 | ApplePay・Tカード |
ヤフーカードはTカードと一体型クレジットカードのため、ポイントはTポイントが貯まります。
また、ヤフーカードでTポイントを貯める方法は4つあるのでチェックしてみましょう。
・Yahoo!ショッピングとLOHACOの利用で貯める
通常ポイント1%+Yahoo!ショッピング・LOHAKO利用ポイント1%+ストア・LOHAKOポイント1%=3%のポイント還元
・Tポイント加盟店利用で貯める
100円につき1ポイント
・nanacoチャージで貯める
200円につき1ポイント
・公共料金・税金・ふるさと納税支払いで貯める
100円につき1ポイント
ヤフーカードを1・2・3で利用した場合、合計490ポイント獲得でき、Tポイントは1ポイント1円相当で利用ができるため、490円分得したことになります。
Tポイント加盟店は全国に多くあり、身近なコンビニなどでも利用ができるので、ポイントが貯めやすく使い勝手もよいでしょう。
JCB CARD Rはリボ払い専用カードで、毎月リボ払い手数料が発生するとポイント還元率が2%となる仕組みになっています。
ただし、一見高還元率でお得に見えますが、2%の還元率を享受するためには、毎月の返済額をやや上回る金額を利用しなければならない点がネックでもあります。
JCB CARD Rをお得に使うにはコツがいりますが、上手く利用すればリクルートカードよりも高還元に利用することが可能です。
国際ブランド | JCB |
---|---|
申込み資格 | 18歳以上で本人または配偶者に安定した収入がある方(高校生は除く) |
年会費 | 永年無料 |
ポイント還元率 | 通常10%(リボ払い手数料が発生した場合は2.0%) |
ポイント利用 | 1ポイント=1円から |
ポイントアップ対象 | JCBオリジナルパートナー利用(セブンイレブン・スターバックス・アマゾン)など |
海外旅行傷害保険 | 利用付帯
最高2,000万円など |
付帯機能 | ApplePay・GooglePay |
JCB CARD Rはリボ払い専用カードで、リボ払い手数料が発生するとポイント還元が通常の4倍にアップしお得になります。
JCB CARD R 公式HPより引用
・普段の買い物をクレジット払いで貯める
通常ポイント1倍(1,000円につき1ポイント)+JCB CARD R ボーナスポイント1倍+リボ払い手数料発生時のボーナスポイント2倍=4倍
・JCBオリジナルパートナー(優待店)利用で貯める
通常ポイント1倍+ボーナスポイント3倍+各優待店ボーナスポイント
〈JCBオリジナルパートナー〉Amazon・セブンイレブン・スターバックス・Right on・JTBなど
・OkiDokiランド利用で貯める
通常ポイント1倍+JCB CARD R ボーナスポイント3倍+OkiDokiランドボーナスポイント
〈OkiDokiランド出店ショップ〉Yahoo!ショッピング・LOHAKO・DHC・楽天など
JCB CARD Rは、基本的にJCB CARD R払いにすると、通常ポイントに加えボーナスポイント1倍とリボ払い手数料ポイント2倍がプラスされるため、合わせて4倍のポイントが付与されます。
以下のシミュレーションでは、リボ払い手数料が発生した際のボーナスポイントを含めて計算しています。
上記の1・2・3でJCB CARD R払いをした場合、合計494ポイントが獲得できます。
JCB CARD Rでポイントを高還元にするにはリボ払い手数料が発生する金額の利用が必要になりますが、普段の買い物や支払いをクレジットカード利用にすることで自然とリボ払い手数料が発生する金額となるので、普段使いで無理なくお得にポイントを貯めることができるでしょう。
リクルートカードは還元率が常に1.2%の高還元率カードですが、ポイントアップ特典やサービス提携先が圧倒的に少ないため、ポイントを貯めても使い道が限られてしまいます。
その反面、ご紹介した3枚のカードは、提携サービスや特典が多いため、通常のポイント還元率以上のポイントを貯めることが可能です。
また、ポイントの使い道も豊富にあるので、総合的にお得で使いやすいといえるでしょう。
ポイント還元率が高いと目を引きますが、それだけで選んでしまうとその先の使い道で困ってしまいます。自分の使い道に合っているポイントを貯められるカードを選ぶようにしましょう!