経済産業省は、キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度にするという政府目標の達成に向け、関係省庁と連携しつつ、キャッシュレス決済の推進に取り組んでおり、キャッシュレス決済比率を定期的に算出・公表しています。

経済産業省より引用

経済産業省の取り組みを受け、クレジットカード研究Labでは「10代以上の男女349名」を対象に、「国民がキャッシュレス決済を積極的に使うために望んでいること」に関するアンケートを実施しました。

調査結果をもとに、キャッシュレス決済の実態や今後のクレジットカードに求める付加価値について紹介します。

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コード決済:QRコード、バーコードを使って支払う決済方法。PayPay、楽天Pay、d払い等。
電子マネー:現金を電子データ化して支払う決済方法。交通系ICカード、WAON、nanako、QUICPay等。

最も利用する支払方法は、クレジットカードがもっとも多く34.67%、次いでコード決済が27.22%と僅差で利用されていました。

今回の調査で現金は17.19%と3番目に多いものの、いずれかのキャッシュレス決済を最も利用している人が82.81%いることがわかりました。

この結果から、私たちの支払方法にキャッシュレス決済が浸透していることが分かります。

【年齢別】最も利用する支払方法

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10代以上の男女を対象にアンケートを実施しましたが、10代の回答がなかったため、グラフでは20代・30代・40代・50代・60代以上で比較しています。

20代では34件回答があったうち、現金を最も利用している割合はわずか5.88%でした。

また、年代が上がるにつれて現金の比率が上がるものの、60代以上の回答では現金がクレジットカード・電子マネーと同率という意外な結果になりました。

最も利用する支払方法で気に入っている点

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どの支払方法を利用している方でも、自分が利用している方法以外のメリットに関心があるのではないでしょうか。

それぞれの支払方法で最も多かった回答は以下の通りです。

クレジットカードとコード決済の分布は似ているものの、「ポイントが貯まる」と答えた方はクレジットカードが71名、コード決済は38名なのに対し、「還元率が高い」と答えた方はクレジットカード14名、コード決済19名と、コード決済のほうが多いことが印象的でした。

現金やデビットカードでは「お金を使いすぎない」という回答が多くありましたが、実は電子マネーでも3番目に多く回答がありました。

電子マネーは、使用する金額を決めて事前にチャージできるため、使いすぎが心配な方にもおすすめの支払方法です。

「他の支払方法を学ぶのは面倒くさい」「払い慣れている方法が1番」と思っていた方は、この結果を機に是非自分に合った支払方法を探してみてください。

こちらは現在利用しているキャッシュレス決済を全て選択いただいた結果です。

「最も利用する支払方法」と同様に、クレジットカードを利用している割合が最も高い結果になりました。

ただし、「最も利用する支払方法」では現金を最も利用する人が17.19%と3番目に高い割合を占めていましたが、こちらのグラフではいずれのキャッシュレス決済も利用していない人は1%にも満たないことが分かります。

全体として、ほとんどの人々が何らかのキャッシュレス決済手段を利用しており、キャッシュレス決済が年代を問わず非常に広く普及しているといえそうです。

こちらは、キャッシュレス決済の利用頻度が高い場面を全て選択していただいた結果です。

「利用可能なお店」と「インターネットショッピング」の回答率が非常に高く、日常的なお買い物での利用が多いことがうかがえます。

特にインターネットショッピングでは、振込に行く必要もなく自宅で支払から受け取りまで完結する点が魅力です。

ショップにクレジットカードの情報を保存しておけば、次回利用時にカード情報の入力を省くこともでき、非常に便利です。

4つの要素のうち、今後のクレジットカードに求めること

キャッシュレス決済のうちクレジットカードを例に挙げ、「ポイント還元率強化・特典増加・デザイン・素材」の4つの要素の中で、今後のクレジットカードに最も求めるものを伺いました。

結果としては、89.97%と約9割の回答者が「ポイント還元率強化」を選びました。

現在クレジットカードを利用している方もそうでない方も、ポイント還元率の強化を望んでいることが分かります。

続いては実際にどんな付加価値があればクレジットカードを使いたいか、リアルな回答をみていきましょう。

クレジットカードにどんな付加価値があれば使いたいか

なんと、4つの要素から選択していただいた1つ前の結果では、最も回答率が低く0.57%だった「デザインの多様化」に関する回答が最も多く、57件でした。

「デザインの多様化」の回答には下記のような意見があります。

また、1つ前のグラフで約9割を占めていた還元率アップは、「誕生日の特典として還元率アップ」「一時的に還元率が上がるキャンペーンの開催」など、回答が分散してしまったことが50件に止まった要因と考えられます。

10名の方にご回答いただいた「利用明細に宝くじの番号を付与」は、韓国で過去実施されており、消費者が現金利用からクレジットカード決済に移行した大きな理由のひとつと考えられる政策です。

韓国で成功した「利用明細に宝くじの番号を付与」、日本でも実施されたら嬉しいですね。

今回のアンケートでは、「国民がキャッシュレス決済を積極的に使うために望んでいること」について調査しました。

結果、現在日本でもキャッシュレス決済は広く普及し、中でもクレジットカードが最も利用されていることが分かりました。

また、クレジットカードを更に普及させるためには「ポイント還元率の向上」「デザインの多様化」に力を入れていく必要がありそうです。

今後、キャッシュレス化はますます進んでいくことが予想されます。

自分のライフスタイルに合った支払方法、クレジットカードを見つけましょう。