SPGとは「Starwood Preferred Guest(スターウッドプリファードゲスト)」の略称で、無料で入会できるホテルのポイントサービスです。
SPGプログラムの会員になると、シェラトン、フォーポイントバイシェラトン、ル メリディアン、ラグジュアリーコレクション、ウェスティンなど11のホテルブランド、世界中に1,169を超えるSPG参加ホテル・提携ホテルにおいて、「
無料宿泊特典」などを含む各種特典と、充実したポイントサービスが提供されます。
SPG会員が対象となるホテルに滞在すると、
1米ドルの利用につき2ポイント(Starpoints)が貯まります。会員を含む団体であれば、1回の滞在で3部屋までポイントが付与されるほか、宿泊時でなくても対象ホテルの直営レストランで10米ドルを超える利用があれば、そこにもポイントが付与されます。
なお、同居する家族に複数のSPG会員がいる場合、
1,000P単位でポイントを相互に移動可能で、それによりポイントを合算できます。
貯めたポイントの賢い使い道を次に挙げてみましょう。
≪その1:ぜいたくに泊まる≫
ポイントを宿泊特典に交換できます。SPG参加・提携ホテルはグレードに応じてカテゴリー分けされており、カテゴリー番号の大きいハイグレードのホテルほど、多くのポイントが必要となります。
平日の宿泊の場合、
カテゴリー1のホテルでは3,000P、最上級カテゴリー7のホテルでは3万~35,000Pで無料宿泊券へ交換可能であり、週末の宿泊だとカテゴリー1は2,000P、カテゴリー2は3,000Pで無料宿泊券へ交換できます。ポイントが特典交換に少し足りない場合には、
ポイントを少し購入することもできます。
また、4連泊分の無料宿泊券に交換した場合、
5泊目はポイントを使うことなく無料で宿泊できます。これも大変おトクなサービスです。
この種の無料宿泊サービスには、
ブラックアウト日(特典除外日)といって、繁忙期などに特典が適用されない時期が設定されているものですが、ポイントを無料宿泊券に交換する場合には基本的にブラックアウト日はありません。
平日 | |
---|---|
カテゴリー1 | 3,000 |
カテゴリー2 | 4,000 |
カテゴリー3 | 7,000 |
カテゴリー4 | 10,000 |
カテゴリー5 | 12,000~16,000 |
カテゴリー6 | 20,000~25,000 |
カテゴリー7 | 30,000~35,000 |
休日 | |
カテゴリー1 | 2,000 |
カテゴリー2 | 3,000 |
カテゴリー3 | 7,000 |
カテゴリー4 | 10,000 |
カテゴリー5 | 12,000~16,000 |
カテゴリー6 | 20,000~25,000 |
カテゴリー7 | 30,000~35,000 |
最小1,000ポイントのポイントで、宿泊する部屋のアップグレードができます。このアップグレードで、より広い部屋や眺望に優れた部屋をリーズナブルに利用できます。
1,000ポイントのポイントで、1~5泊の滞在が正規料金の50%割引になります。ただし、これについてはブラックアウト日があり、また、SPG参加・対象ホテルのすべてが対象になるわけではありません。
≪その2:おトクに旅をする≫
予約サイト「SPGフライト」の利用により、150社を超える航空会社でブラックアウト日なしでチケットに交換できます。
ポイントを、30社を超える主要航空会社のマイルに移行できます。1回で2万ポイント以上を移行すると、2万Pごとに5,000Pが自動的にプレゼントされて、よりおトクです。
なお、デルタ航空、エミレーツ航空、中国東方航空については、ポイントとマイルの二重取りが可能です。
ポイントを対象ホテル(カテゴリー3~4)の無料宿泊5泊分と5万マイルへと同時に交換すると、最大2万P分の割引が可能です。
海外レンタカーのAvis(エイビス)や、Sixt(シクスト)で、50ドルのバウチャー(割引券)に交換できます。なお、Sixtの利用では毎回、250Pのボーナスポイントを獲得できます。
≪その3:エンターテイメントを楽しむ≫
ポイントを使ってBroadway & the Arts(ブロードウェイ&アーツ)のチケットを入手できます。もしくは、ブロードウェイチケットの購入により、ポイントを貯められます。
≪その4:用途により使い分ける≫
ポイントによる、Clean the World、The American Red Cross(アメリカ赤十字)、ユニセフへの寄附が可能です。
Amazon.com、GAP、iTunesなどのギフトカードへ交換できますが、アメリカやカナダに住所を持つ人を対象としたものが多いようです。
通常、「ゴールドエリート」になるには、対象となるホテルに、
1年間で10回以上の滞在、あるいは25泊の宿泊が必要ですが、アメリカン・エキスプレスが発行するSPGのクレジットカード(SPGアメックス)を取得すると自動的にゴールド資格が付与されます。
SPGアメックスには年会費として
31,000円(税別)、家族カードには年会費15,500円(税別)がかかりますが、充実した数々の特典から、SPG参加・提携ホテルをよく使う方であれば、その年会費以上のおトクを得られるはずです。 どのようなおトクがあるのか、次に紹介しましょう。
≪ポイント関連の特典≫
対象ホテルでの宿泊料金、ホテル直営レストランの利用で、1米ドルにつき3Pが貯まります(通常会員は2P)。また、それとは別に、100円あたりの利用で1Pが貯まります。そこでたとえば、年間36万円を対象ホテル・レストランで利用すると、14,400P(100円=1米ドル換算)が貯まることになります。 為替レートや交換先にもよりますが、これは ほぼ4%以上の還元率と考えていいでしょう。
対象ホテル・レストラン以外の利用(クレジット支払い)でも、 100円につき3Pが貯まります。
対象ホテルの直営レストランの代金が15%オフとなります。
入会後3ヵ月以内に10万円以上利用すると、1万Pがプレゼントされます。
≪宿泊関連の特典≫
16時までチェックアウトを延期できます(例外あり)。
チェックイン時、空室状況に応じ、宿泊する部屋をアップグレードしてもらえます。
「ボーナスポイント」「客室内インターネットアクセス」「ドリンクサービス」のいずれかをウェルカムギフトとして無料で利用できます。
毎年カードを継続するたびに、対象ホテル(カテゴリー1~6)で利用できる1泊1室(2名まで)の無料宿泊特典がプレゼントされます。スタンダードルームに空室がある限り、ブラックアウト日なしでこの特典を利用できます。
SPGアメックスの最大の魅力はそのポイント還元率でしょう。100円→1米ドルで換算した場合、対象ホテル・レストランでのわずか5万円の利用で、無料宿泊券に交換できる最低ラインの2,000Pへ達します。カテゴリー7の最上級ホテルの無料宿泊券に交換できる最低ラインの3万Pであれば、75万円分の利用でそれだけのポイントが貯まります。
75万円のホテル・レストラン利用というと一見ハードルが高そうですが、通常のクレジット支払いだけでも、
公共料金や食費で月に10万円は使うはずですから、その年間合計120万円で貯まるポイントは12,000P。残り18,000Pを対象ホテル・レストランで貯めるには45万円分の利用でいいということになります。
45万円分というと、年に4回のホテル利用があるとすれば、各回112,500円となります。この例からも比較的容易にポイントを貯められることが分かります。
SPGアメックスには、もちろんアメックス自体の特典も付いてきます。次にその特典を挙げましょう。
国内28空港・海外2空港の空港ラウンジを、カード会員と同伴1名まで無料で利用できます。
国際航空券の代金をこのカードで支払うと、最高1億円の海外旅行傷害保険が付帯されます。また、このカードでの支払いではない場合でも、最高5,000万円の海外旅行傷害保険が付帯されます。
海外旅行の出発・帰国時に、利用可能地域内で指定された場所と空港との間を、提携タクシー会社で定額料金にて送迎します(成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港のみ)。
航空便の遅延により臨時に出費した宿泊料金、食事代などを補償します。
カードで購入した商品について、購入日から90日以内に生じた破損・盗難などの損害を、1人年間最高500万円まで補償します。
SPGプログラムの特典に、アメックスの特典まで加わったSPGアメックスは、旅行には欠かせないクレジットカードだといえそうです。
SPGプログラムには、ゴールド特典の上にプラチナ会員資格があり、ゴールド会員の全特典に加え、空室状況次第でチェックイン時に
最上級の部屋への自動アップグレードされるサービスや、ホテル内ジムの無料利用、コンシェルジュサービスなどの特典を受けられます。
プラチナ会員になるには、
1年間に25回以上の滞在、または50泊の宿泊が条件となり、なかなか高いハードルといえますが、SPGアメックスを持っている会員は毎年のカードの継続時に、プラチナ取得につながる「2滞在分の滞在実績」と「5泊分の宿泊実績」がプレゼントされます。
つまり、実際には泊まっていなくても、その分、泊まったものとしてプラチナ獲得条件の実績にカウントされるので、プラチナ取得がより容易になるわけです。
これらの特徴を持つSPGアメックスは、旅にエンターテイメントに人生を謳歌する人にとって、大きなメリットを与えてくれるクレジットカードだといえそうです。
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